羽生王位:将棋とチェス同時対局 チェスのフランス王者と
毎日新聞 2012年09月17日 20時28分(最終更新 09月17日 21時18分)
将棋の羽生善治王位(41)が17日、チェスのフランス王者、マキシム・バシェ・ラグラーブさん(21)と将棋・チェスの同時対局を行い、将棋は勝利し、チェスは惜敗した。
詰め将棋のようなパズル「チェスプロブレム」について、早解きや創作コンテストなど、さまざまな催しを行う世界大会が日本で初めて、神戸市中央区の神戸商工会議所会館で開かれている。その一環で、1年前から将棋を始めたラグラーブさんと、チェスも日本屈指の強豪の羽生王位とが、将棋とチェスをそれぞれ一手一手同時に指して対局する、珍しいイベント。
昨年はフランスで、ラグラーブさんが森内俊之名人(41)と羽生王位とのチェスの2面指しを行い、森内名人は敗れたが、羽生王位は引き分けている。
今回は将棋で羽生王位が駒のうち飛車を落とす一方、チェスは比較的有利な先手で、持ち時間各1時間で対局。決着後、羽生王位は「取った駒が使えるかなど違うルール。時間配分を含め、頭を切り替えて考える面白さがあった」。ラグラーブさんは「チェスと将棋、それぞれの技術・考え方が影響を及ぼし合えば面白い」と話した。【最上聡】