特集 環境学習とEM
掲載記事:「えむえむ関東57号」より
=EMネット山梨発=
地球環境を守ろう 私たちにできること!
              大月市立浅利小学校6年担任 芦沢 みさ子
1.EMを取り入れた動機
 5年時の総合学習で、「地球を守ろう どうすればいいの食べのこし」という劇に取り組んだ。その時、ごみ処理場を見学したり、各家庭のごみの量、給食の食べ残し調べをしたりする中で、地球環境を守るためにごみを減らすことやごみを生かすことの必要性を学んできた。そのような折り、一宮西小のEMでの取り組みを知り、今年度は昨年の発展として「自分達にできる 環境を守る実践活動」の手段としてEMを取り上げようと考えた。
2.活動内容
@EMを使ってプールそうじをしよう
 平成16年4月21日 講師 鮫谷 陸雄氏
 OEMとは何か
 OEMが環境に与える影響について
 OEM発酵液の作り方について
<実 践1>
EM発酵液作り
・全校27家庭にお願いして、ペットボトルに米のとぎ汁を集める。
・5、6年生がとぎ汁にEMと砂糖を入れる作業をする。少人数の学校なので、必要量のとぎ汁を集めるのに大変時間がかかった。  
プ−ルヘの投入
 プールの変化の様子を見ていたが、かえって緑の濁りが増してきたので、鮫谷氏提供のEM活性液20Lを投入した。

写真1

写真2
5月31日 全校児童によるプールそうじ
プールの水を抜くと、思いのほか汚れがこびりついていず、においも昨年よりなかった。子供たちは、オタマジャクシやその他の水中の生き物が元気なので、EMが生き物に害はないことを実感したようだ。タワシでこするとたやすく汚れが落ちるので、みんなびっくりした。少ない人数で苦労した去年のことを思い出し、EMの効果を実感した。(写真1)
AEMを使って生ごみ処理をしよう
 平成16年6月11日 講師 鮫谷 陸雄氏
 ONPO法人の活動について
 O生ごみ処理の方法について
 ・EMボカシについて
 ・生ごみ処理容器の使い方について
 ・ベコニアの鉢植え
  (EMボカシの土と一般肥料の土)
<実 践2>
給食残滓のEMぼかし処理
・6月下旬より給食残滓をEMぼかしで処理することとした。しばらくは5、6年の残滓だけ行うことにした。暑い時期だがボカシをふってある生ごみは腐らず、臭いもひどくならないので、子供たちは驚いていた。
・容器の下から取れたEM液はトイレに流したり、1000倍に薄めて花壇に撒いたりした。
EM活性液の活用
・鮫谷氏にいただいたEM活性液を6年生10人に分けて、各家庭で米のとぎ汁発酵液を作り風呂に人れたり、そうじに使ったりするよう指導した。その後、3人の児童からは実践している報告を受けている。(担任も前もって家庭で実践)
ベコニアの成長の観察
 夏休み中、EM育ちと否とでの育ちではおおきな差が出てEMの力を納得したようである。(写真2)
<その他>
7月に入り、図工で「未来に生きる私」という題材に取り組んだが、半数の子が、EMを使って環境がよくなることを夢見た絵を描いたことには驚いた。
3.今後の活動について
○全校でEM生ごみ処理に取り組むことの提案を6年生がする。
○EM生ごみ堆肥で花壇の土を肥やすことで、花壇を充実させる取り組みをする。(学校の特色作りにもつながる。来年の児童会に引き継ぐ。)
○総合の仕上げとして、6年生全員が各家庭でEMの取り組みをするよう計画する。(親子でEM発酵液の効果を確かめる。)
4.EM導入の学習のよかった点と課題点
EMという自然の菌でよい環境を取り戻せることは、子供にとって大きな驚きだったようだ。ここ数年環境問題がクローズアップされる中で、子供たちは自分達の未来に危機感を持っている。自分達が何かしていこうという行動力を起こすのが、総合学習の目的になっている。身近で大好きな浅利川が何時までもきれいであるために、EM発酵液を各家庭から流すことを実践しようという気持ちになれたことは素晴らしい。ただ家庭ではEMについての理解はなく、環境に対する意識はまだ低い。家庭で実践するためには、保護者の理解という大きな問題をどう克服するかである。
5.子供たちの感想
○プールの汚れが簡単に取れてびっくりした。プールの水が流れてきれいになっ  たと思う。
○米のとぎ汁発酵液を風呂に使ったらふたの黒カビがとれた。お母さんが「いい  ね。」といってくれた。
○ボカシをかけると生ごみが臭くならない。不思議。2学期から全校のごみ集めを  します。
以上
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