これまたすごいグラフがBusinessInsiderに。
Newspaper Advertising Collapse – Business Insider
崩壊する新聞ビジネス
上図は、過去60年の米国新聞業界の広告収益をグラフ化したもの。インフレは考慮済み。紙の新聞の広告売上となっています(赤い線はインターネット広告込みのグラフですが、ほとんど影響してませんね)。
新聞業界が最後にピークを迎えたのは、ブログ用のソフトウェアが初めて登場した年だったそうな。これまた象徴的ですね。
衝撃的なグラフですが、日本ではここまでラディカルな変化は起きていないと考えられます。日本は世界的な「新聞大国」といわれています。
OECDレポートを紹介しているアイルランドの新聞記事では、日本は世界で最も熱心な新聞読者を抱えた国で、1000人のうち有料新聞を購読している人が526人もいると伝えている。これは世界でトップで、その後を458人のノルウェー、400人のフィンランド、362人のスウェーデンが続いている。米国はわずか160人で、オーストラリアは116人、イタリアは90人である。
とはいえ日本でも、総じて新聞の購読者は減っています。2011年の調査では、10代男性だと7%、20代男性でも13%だそうです。完全に高齢者向けメディアになってますね。
僕はこう思う:新聞ビジネスは終わるが、報道は死なない
悲しいがな、若者世帯には新聞の購読料って普通に高過ぎますよね。新聞の情報にそれなりの価値があるのは知っていますが、毎月3,000〜4,000円は無理です。情報が無料化する昨今、スマホやPCを使いこなす若者相手に、この単価で売っていくのは不可能でしょう。
僕をはじめとするブロガーが実証しているように、オンラインメディアを小規模で運営すれば、それなりに食べていくことはできます。また、講談社の「現代ビジネス」は、スタッフほぼ一人ですが、十分マネタイズできているそうです。業界が厳しいのは、単純に人が多すぎ、年収高すぎということなのでしょう。
最近は有料サロンのようなものも出てきていますし、PVに頼らない硬派なジャーナリズムの実践も不可能ではありません。優秀な記者や編集者にとっては、むしろ自由に報道したいことが報道できる、いい時代が訪れているんじゃないかな、と傍目で見ていて思います。新聞ビジネスは終わるが、報道は死なない、ということですね。