中国監視船が接続水域を出る9月18日 12時52分
18日朝、沖縄県の尖閣諸島の沖合で、中国の漁業監視船1隻が、日本の領海のすぐ外側にある「接続水域」に入りましたが、その後、接続水域を出たのが確認されました。
第11管区海上保安本部は再び接続水域に入る可能性もあるとみて監視を続けています。
18日午前7時前、尖閣諸島の魚釣島の北北西43キロの沖合で、中国の漁業監視船「漁政35001」が日本の領海のすぐ外側にある接続水域を航行しているのを第11管区海上保安本部が確認しました。
漁業監視船は、午前10時半前に接続水域を出たのが確認され、その後、午前11時10分ごろ、尖閣諸島の大正島の北西で再び接続水域に入りましたが、すぐに出たといういことです。
海上保安本部では漁業監視船が再び接続水域に入る可能性もあるとみて監視を続けています。
漁業監視船は、接続水域を航行していた際、海上保安本部の警告に対し、「島は中国固有の領土である。われわれは正当な業務を実施している。あなたたちはこの海域を離れて下さい」と返答したということです。
一方、17日、中国国営の中央人民ラジオが浙江省や福建省などから1000隻の漁船が尖閣諸島の周辺海域に到達する見通しだと報じていましたが、海上保安本部によりますと、周囲で大量の漁船は確認していないということです。
尖閣諸島では今月14日にも、中国の海洋監視船6隻が接続水域に入り、そのあと海上保安本部の警告に従わず、一時、日本の領海に入りました。
首相“対応に万全期したい”
野田総理大臣は、総理大臣官邸で、記者団が「沖縄県の尖閣諸島の周辺海域に中国の漁船が多数来るようだが、どう対応するか」と声をかけたのに対し、「緊張感を持って対応に万全を期したい」と述べました。
官房長官“省庁連携し警戒監視”
藤村官房長官は記者会見で、「沖縄県の尖閣諸島の周辺海域では、接続水域を中国の漁業監視船1隻が航行していることが確認されている。島の周辺海域に、大量の中国漁船が向かってきているという情報は承知しているが、現在までのところ、具体的な情報はない。先に野田総理大臣から、緊張感を持って情報収集や警備に当たるよう指示があったので、政府として、関係省庁が連携して、警戒監視に万全を期したい」と述べました。
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