16事案絞り込み調査 大津中2自殺・第三者委
大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、いじめの事実解明を目指す第三者調査委員会の第3回会合が17日夜、市役所で開かれた。市教育委員会の資料を基に調査が必要な事案を16項目に整理し、確認のために教師と生徒ら計約20人から聞き取りをする方針を決めた。
第三者委は8月末の第2回会合で、資料を分析するために調査員を起用し、検討すべき内容を絞り込むことを決定。弁護士3人が調査員に委嘱され、調査した結果、16項目に整理したという。
横山巌委員長は今後、調査対象が増える可能性も示唆し、現時点では、教師と生徒を合わせて20人規模になるとの見通しを明らかにした。新たに調査員として臨床心理士1人を起用し、複数体制で聞き取りすることも確認した、という。
教師への聴取は9月中にも始め、生徒への聞き取りは10月以降になる見通し。また横山委員長は、生徒の自殺をめぐる学校外の要因についても調査が必要との認識をあらためて示し、「生徒や教師の聞き取り後、遺族からも話を聞きたい」とした。
一方、遺族側の弁護士によると、遺族は委員会の冒頭、いじめを直接見聞して事情を知っているとみられる生徒9人のリストを提出。委員長からは「これらの生徒を中心に聴取したい」との意向が示されたという。
会合には委員5人が出席。初会合前日に委員を辞退した大学教授の後任はまだ決まっていない、という。
会合後、委員の尾木直樹法政大教授は「聞き取りする生徒は一けたにとどめたい」と話した。
【 2012年09月17日 23時30分 】