2012.9.18 05:04

渡哲也、“女優”あっちゃんに太鼓判!(2/2ページ)

前田敦子(左)からフォトブックをプレゼントされた渡哲也。すっかり打ち解けた様子だ=東京・調布市(撮影・山田俊介)

前田敦子(左)からフォトブックをプレゼントされた渡哲也。すっかり打ち解けた様子だ=東京・調布市(撮影・山田俊介)【拡大】

 石原軍団とAKB48の“センター”同士の夢の共演が実現した。

 渡は「アイドルナンバーワンの前田さんとご一緒できたことをうれしく思います」と笑顔。卒業後初のドラマ出演となった前田は、「渡さんという大先輩の背中を見ながらついていくのに必死でした。すてきな撮影でした」と振り返った。

 ドラマは1993年に12人の中国残留婦人が日本への永住帰国を求め、強行帰国した事件が題材。渡は日中戦争でスパイ活動に従事し、戦後は浪曲師や牧場経営者のかたわら中国残留邦人の帰国支援に尽力した国友忠さんを演じ、前田はその孫娘のような存在として手助けする女性の役。

 前田は8月31日に撮影に合流。渡は前田のAKB卒業のニュースを新聞でチェックしながら、共演を心待ちにしていたという。撮影現場では、前田に「趣味は何?」「お父さんはいくつ?」などと積極的に話しかけて交流。「非常に聡明で礼儀正しく、素直で明るい。秋元(康)さんがAKBの中心に置いたのがわかります」と称賛した。

 前田は「本当にすごい方のイメージしかなかったので…」と恐縮しつつ、「初日から『横に座りなさい』と話しかけてくださり、心から優しくしてくださってうれしかったです」とその気遣いに感激。「(劇中のように)『おじちゃん』とプライベートでも呼びたくなるくらい、たくさんお話しさせていただきました」と笑顔を見せた。

 渡は前田を「あっちゃん」と呼び、前田は渡にサイン入りフォトブックをプレゼント。打ち解けた2人は仲良く肩を組み、写真におさまった。

 渡は前田の魅力を「14歳からアイドルをやっているのに、普通のお嬢さんらしさがある」とし、「人柄は画に出る。女優としてやっていくことは全く心配していない。非常に期待しています」と女優としての素養に太鼓判。前田は「後ろを振り返るつもりは一切ない。前を向いて頑張っていこうという気持ちでいっぱいです」。大先輩の激励を胸に、女優として生きる覚悟をみなぎらせた。

★渡「知れば知るほど ショックは大きい」

 ドラマはTBS報道局が昭和史の知られざる秘話をドラマとドキュメンタリーで綴るシリーズの第5弾。今年度の文化庁芸術祭の参加作品となっている。俳優業47年で報道ドラマに初挑戦した渡は、「(史実を)知れば知るほどショックは大きかった」と吐露し、「心を込めて取り組ませていただいた。戦争で計り知れないご苦労をされたご夫人がいたという歴史をわかっていただければ」と表情を引き締めた。共演は倍賞美津子(65)ら。

(紙面から)