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国際
【反日デモ】在留邦人5万6000人の上海、家族の一時帰国検討
2012.9.16 19:24
【上海=河崎真澄】6日連続で行われている反日デモは、中国最大の経済都市で、約5万6千人と最多の在留邦人を抱える上海の日本人社会に不安と衝撃を与えている。柳条湖事件から81年となる18日に予告されている大規模デモを控え、日系企業の一部は家族の一時帰国なども検討し始めた。
「日本人店長を出せ! 直ちに閉店しなければ店内を破壊するぞ」。16日に市内中心部の日本総領事館を包囲したデモ隊の一部は、武装警察に同館への接近を阻まれて移動し、付近の日本料理店や日系スーパーなど警備の薄い店舗に数十人で乱入した。中国国旗や横断幕、毛沢東像などを振りかざしながら、店員や日本人客を威嚇して回った。
日本人客が追い出された讃岐うどん店「田野」の中国人女性店長は「当分は臨時休業せざるを得ない」と顔をこわばらせた。日系スーパーへの投石行為はあったが、上海市内では同日は大きな破壊行為は起きていないもようだ。
上海と周辺地域には8千社以上の日系企業がオフィスや工場など拠点を構えている。貿易商社幹部によると、通常は抜き取り検査のみで通関する輸入コンテナは同日、100%の検査措置が取られた。さらに複数の日系企業が税務当局から、週明け以降、重点的に税務査察を行うと通知されたという。中国当局による対日経済制裁の一環である可能性も指摘されている。
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