[PR]
teacup. ] [ 無料掲示板 ] [ プレミアム掲示板 ] [ 無料ブログ ]

新着順:1/3776 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

心地良い疲労感

 投稿者:辺境の旅人  投稿日:2012年 9月17日(月)23時57分0秒
  通報 返信・引用 編集済
  東北・北海道…7泊8日のゲルピン旅を終え、今夕、埼玉の自宅に帰ってきました。
64才の草臥れた体に残る心地良い疲労感と幾つかの新たな記憶…。

<新たな記憶・その①>
旅の4日目(9/13) 釧路着16時03分、そのままホテルにチェックインの予定だったが時刻表を引くと、[釧路発16:28→根室着18:59  根室発19:10→釧路着21:38] ホテルに遅れることをTEL、乗り鉄ジジイは即実行です。
根室本線下り5637D、厚床駅を出た18時30分頃、カーブで車体に大きな衝撃、そして急ブレーキ…私は脱線したのかと思いました。隣に座っていた地元の老婦人が冷静に…『可哀そうに鹿だわ…親子連れかな…』ワンマンカーの若い運転手が車内放送で『暗くて前方がよく見えず鹿を何頭かはねました。車体と線路の安全点検をします。しばらく停車します』こんな時、ワンマンカーは大変だな…と思っているとやがて列車は動き出した。約15分の遅れとのことである。ヤバイ…「このまま終点の根室まで行くと帰りの5640Dに間に合わない、イヤ、この車両が引き返すんじゃないのか」…迷ったが、ともかく私は次の落石駅で下車、この無人駅で上り列車を待つことにしました。
これが失敗でした。霧が立ち込め、ひと気の無い小さな駅舎だけがポツンと明るく、視界には家一軒無いのです。周辺は漆黒の闇…聞こえるのは風の音か海の波か…。不覚にも背筋を寒気が…こんな心理状態になったのは九州に住んでいた30数年前、夏の真夜中、独り飯田高原をクラーの無いスカイラインで飛ばしていた時、窓を開けた後部座席に感じた…あの物の怪…以来だ…。
ああ、上り列車が来るのは19時32分…40分間の辛抱です。駅の時刻表を見ると根室<本線>の上り列車は一日7本しかないのです。
やがて汽笛が鳴り、霧の中に5640Dのヘッドライトが見えてきました。根室に通学しているらしい高校生が二人降り、孤独から解放され、ホッとした私ひとりが飛び乗りました。

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<新たな記憶・その②>は後日また。




 
》記事一覧表示

新着順:1/3776 《前のページ | 次のページ》
/3776