中国、希少なトラの骨で酒造る? 役人接待利用に非難の声中国広西チワン族自治区のトラ牧場で飼育されているアムールトラ=09年10月(共同) 【北京共同】中国遼寧省の「瀋陽森林野生動物園」の関係者が、動物園で死んだ絶滅危惧種のアムールトラなどの骨を酒に漬けて「虎骨酒」をつくり、役人への贈答や接待に利用していたと証言、ネット上で非難の声が高まっている。 同動物園では今月、栄養失調などでアムールトラ11頭が死んでいたことが発覚、問題となっていた。 漢方で、虎骨酒はリウマチ治療や鎮痛に効果があるとされる。中国では「野生動物保護法」により販売が禁止されているが、闇市場で高値で取引されている。 中国紙、新京報などによると、動物園のある責任者は「2005年からかめで虎骨酒を造っていた。公安や林業当局者に贈った」と証言。動物園側はこれまで、トラの死骸は解剖に回したと主張していた。2000年から今年にかけ、同動物園では40~50頭のトラが死んだという。 ネット上には「酒を受け取った役人のリストを公開すべきだ」「トラを野生に返し、経営者を監獄にぶち込め」などの書き込みがあふれている。 同動物園は現在、営業停止中。動物園がある瀋陽市当局が調査チームを結成、トラの死因や飼育状況などを調べている。 【共同通信】
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