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2012年8月25日7時22分

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ゲリラ豪雨の「連鎖」解明 気象研、予測技術向上に道

図:ゲリラ豪雨をもたらす積乱雲の連鎖拡大ゲリラ豪雨をもたらす積乱雲の連鎖

 局所的に激しい雨が降る「ゲリラ豪雨」。気象研究所(茨城県つくば市)が解析した結果、ゲリラ豪雨をもたらした積乱雲の下にできた冷たい空気が暖気とぶつかり、新たなゲリラ豪雨につながる別の積乱雲が生じることが分かった。

 こうした「連鎖」の現象が起きることは以前から指摘されていたが、公的機関による観測で詳しいメカニズムが確認されたのは初めて。竜巻と同じように狭い範囲で短時間に起きるゲリラ豪雨の予測は難しく、気象研究所の楠研一・第四研究室長は「ゲリラ豪雨と思われる大雨が降った時は近くでまた起きる可能性があり、注意が必要だ。今後、予測技術の向上・開発に生かしたい」としている。

 楠室長によると、まず海からの冷たい風が陸の暖気とぶつかり、積乱雲の温床となる「海風前線」ができる。そして陸の暖気から上昇気流が生まれて積乱雲が発達し、最初のゲリラ豪雨が起きる。その後、激しく降った雨粒が大気中の熱を奪い、積乱雲の下に重く冷えた空気の塊が発生。冷えた空気と暖気との境で再び上昇気流が起き、新たなゲリラ豪雨につながる積乱雲ができることが確認できたという。

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