文房具店のペン売り場に置かれたメモ紙の「試し書き」。その「無意識のアート」に魅せられた男性が、世界49カ国から計約2千枚の試し書きを集め、この春から都内や関西で展示会を開いている。その奥深い魅力とは――。
5年前、ベルギーの文房具店。千葉県浦安市の寺井広樹さん(32)は店内の試し書きに、目を奪われた。カラフルな色づかい。擬人化されて帽子をかぶった豚のような図柄。「額に入れて部屋に飾りたい」と、店に交渉して譲り受けた。
ペンの書き味を試す。それは下書きでも落書きでもない、半ば無意識の行動ではないか。そこに人間の本質が見えるのではと考え、収集欲に駆られた。