1923(大正12)年の関東大震災の際に起きた津波が港に迫る瞬間を撮影したとみられる写真が、静岡県伊東市で見つかった。関東大震災では、相模湾周辺で津波の被害もあり200〜300人が犠牲になった。関東大震災の津波そのものをとらえた写真は、これまで確認されていなかったという。
写真は、十数年前に亡くなった郷土史研究家の竹田信一さんの遺品から、伊東市教育委員会の金子浩之さんが見つけた。竹田さんが伊東市川奈地区の集会場に飾られていた関東大震災の写真5枚を複写したものの1枚だという。撮影者は不明だ。川奈港近くの高台から撮影したと見られ、防波堤の外側に一直線となって波が押し寄せる様子が確認できる。
被災して1階部分の壁や戸がなくなり向こう側が見える写真、被災した家がつっかい棒で支えられている写真もあった。金子さんは「いずれも同じ調子で写っており、一連の写真と考えられ、波の形状からも津波と考えられる」とみる。伊東市では津波の被災後の写真が見つかっており、漁船が橋に乗り上げ、津波のすさまじさを物語る写真も残されている。