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「八戸経済新聞」誕生

2012年09月05日

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八戸経済新聞のトップページの一部。地元の話題が並ぶ

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編集部でネットのチェックをする尾刀幸雄編集長。編集部に全員がそろうことは少なく、グループウエアで連絡を取り合っている=八戸市内丸1丁目

 地域の話題を紹介するインターネットのニュースサイト「八戸経済新聞」が、このほど八戸市に誕生した。地域名を冠した「○○経済新聞」は、全国の主要都市や海外でも誕生しており八戸は74番目。県内では初めてだ。

 「ヒマワリ畑でダンスパフォーマンス」「八戸でも小原・伊調選手のパレード」「八戸のホテルに東北初のラムしゃぶ誕生」「ビル屋上でビアガーデンプロレス」……。八戸経済新聞のトップページ(http://hachinohe.keizai.biz/)には、地域のニュースやイベント、カルチャー情報が並ぶ。地元紙もあまり取り上げない話が中心だ。

 サイトは、それぞれ本業のあるWEBライター、WEB制作者、デザイナー、動画編集者の4人が有限責任事業組合を設立し、運営している。ニュースは、毎週5本以上が原則。8月からスタートしたが、ロンドン五輪で八戸出身選手の活躍もあり、連動させているフェイスブックも含め1万アクセスを超すなど、滑り出しは順調だ。

 「自分たちの生活圏にこだわり、例えば、八百屋さんで聞いてきた話をニュースに仕立てたい」と編集長の尾刀幸雄さんは話す。

 ニュースを取り上げる基準はブログに近いが、大手検索サイトと連携もしており、記事内での言葉の使い方や文章表現は、一般の新聞並みに精査する。3日からは「Yahoo!ニュース」へのニュース配信も始まった。「ネタ集めも大変だが、専門的訓練を受けたわけではないので、そういった文章を書くのが難しい」

 地域密着型の「○○経済新聞」は、2000年に東京・渋谷の「シブヤ経済新聞」から始まった。現在では「みんなの経済新聞ネットワーク」として、フランチャイズ化、相互リンクしており、サイト上の広告が収益になる仕組みだ。

 八戸経済新聞は、10年夏ごろから開設準備を始め、東日本大震災で中断。開設を諦めかけもしたが、「盛岡経済新聞が、震災不明者の情報を発信し続けたのを見て、必要性を感じた」と尾刀さん。自分たちの街を世界中にアピール出来るのも魅力だという。

 尾刀さんは、「新聞単体としてはまだまだペイはしないが、取材や発信の過程で人脈が広がり、本業への仕事の依頼が来たりと、フィードバックしたケースもある」と、今後の広がりを楽しみにしている。
(鵜沼照都)

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