今日の朝日新聞の広告記事のキャッチです。広告内容は「なぜ。日本人は緊張しやすいのか??」に答えるもので、広告の目的は緊張緩和に効くお茶の販売です。
広告には、マイクの前でスピーチする「真っ青」な女性のイラストがあります。まるで、このお茶を飲めば緊張しなくなるかのような記号的メッセージです。
私は、この会社を非難するつもりはありません。反対に、「緊張症」なる言葉があることを知ることになり感謝したいと思います。
さらにです。全面広告を打っても費用対効果がプラスになるほどの需要があることを教えていただいたのです。
本題のスーパー日本人に関して記す前に、私の緊張防止対策を示しておきます。
緊張は、二つの要因から起きます。一つは準備不足、もう一つは自信不足です。
東村山駅西口再開発の見直しの是非を問う住民投票を求めた集会で、私は受任者集めと署名の仕方について、当時の代表から市民に説明するよう求められました。私は、シンデレラ城ミステリーツアーのガイドも務めたことのある講演講師ですから、自分がつくったマニュアルを説明することは簡単と考え引き受けました。
大失敗でした。マニュアルは日野市のマニュアルをほぼ焼きうつしたものであり、私は正しく理解していなく、説明中に自分が何を言っているか分からなくなってしまいました。いわゆる「汗タラタラ」です。
私は、この体験から学びました。以後、失敗はありません。
ほとんどの講演講師も緊張すると聞きます。それを克服するにはその人なりのテクニックがあるものと私は考えます。
私の場合は、事前準備として講演一時間半の原稿をつくることです。
私の講演内容は業界によって異なりました。他の講演講師との差別化を図るためでした。
その原稿を新幹線や航空機の中で何回も読み返す。そして、その原稿を演壇に置く。つまり、緊張したときの「安全装置」を用意しておくのです。こうすることを何回も繰り返したところ、緊張はほとんどなくなりました。
もう一つ、あいさつと講演のストーリーを説明後、配布したテキストに記した文を読んでもらうのです。その間に、水を飲み深呼吸する。そして「いいぞ中村、いつもの通りだ」と自信をつけるのです。
「この世で一番怖いのは、雨やもり」
長い人生を経て、酸いも甘いも噛み分けた老夫婦の会話。
「あのなあ。この世で一番怖いものはなんだろうなァ。死ぬことか、なァ・・・」
<中略>
「わたしがこの世で一番怖いと思うのは、雨やもりだよ」
「やもり?そりゃ、うちの天井をはいつくばっているヤツかい」
「そうじゃないですよ。雨やもりってのは、雨もりのことですよ」
「どうして、雨もりが怖いんだい?」
「そうさねェ、もし火事だったら、いっぺんに燃えちまって、どうしたらいいかを最初から考えればいいけれどね、雨やもりは、私たちが気がつかないうちに、天井が腐り、柱が腐り、畳がダメになっていってしまう。この“気づかないうち”というのが怖いんですよ、おじいさん」
「ああ、そうだなァ」
「人間も・・・・やっぱり、雨やもりになっていくのが怖いですねェ。しだいしだいに気づかないことが一番怖いんですよ」
引用 榎本勝起著 「魅力人生爽快学」 損な性分のあなたに贈る100話 大和出版1986年
賢明なる読者に伝えたい。人前のスピーチで失敗することはラケット感情が生まれ自分自身を崩壊させてしまいます。何十年も忘れられない体験になる可能性があり、避けなくてはいけない「危険体験」です。
ではどうすれば良いのか。簡単なことです。徹底的に練習して100点をねらうか、スピーチが苦手なことを白状したうえで、原稿を片手に60点をねらうかを選択すれば良いのです。
日本人の脳は、右脳で処理した情報を左脳でロゴス(文章や言葉)に変えることを得意としません。
今の時期、コオロギや秋の虫たちの虫の音が聞こえてきます。信じられないかもしれませんが、外国人には聞こえないのです。私たち日本人は、こうしてパソコンで左脳を駆使して文章化しているとき、近くの道路を走る車の音を意識しません。聞こえていないと表現していいのです。それと同じことが、虫の音情報の処理という音楽脳、右脳で情報処理が日本人以外では行われるのです。結果、虫の音は聞こえないのです。(訓練された情報処理の問題であり、耳や脳の機能の事を言っているのではありません)
私の講演は、いわゆる「感動を呼ぶショー」ではありません。大学の講義のようなものと考えていました。後に思考の道具となるよう、十数枚のテキストを配布します。
日本人のみなさん、人前でかっこう良くスピーチしようなどと考えるのは止めましょう。スピーチも講演も相手に「伝わる」ことが目的なのですから、たとえ60点の出来栄えでも「伝わる」という目的が達成されれば合格点なのですから。
算数ができなくても、パソコンや携帯電卓があれば困ることはありません。知識がなくても、インターネットで(このブログのように)かなりの情報が得られる時代です。
なんでも文章や言葉にしなくては評価されない役人(堺屋太一談 受験秀才)頭世界から、文化的倫理的な右脳の世界をつくる方が、日本人の幸福観が増す、私はそう信じて疑いません。
※長くなったので、スーパー日本人に関しては後日記すことにします。
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