人気お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実(37)が大変身だ。単独初主演映画「莫逆家族 バクギャクファミーリア」(公開中)でお笑いを封印。元暴走族のリーダー役を熱演している。女装コスプレ好きの“ちょい変態キャラ”とはかけ離れたシリアスな演技を見せる徳井を独占直撃した。
――映画に笑いの要素は一切ないが
徳井:そうなんです。(田中宏原作の)漫画を読むと、エロくて、ちょっと面白い場面が多いやないですか。それならボクに依頼がくるのも分かるんやけど、実際の台本を読んでみると、笑いのシーンが全然ないんですから。「えっ!? この内容で、なんでオレ?」って、ちょっと驚きましたよ。
――シリアスな演技は苦労したのでは
徳井:いや、それほどでもなかったですね。むしろ「あ、こんなにやりやすいんやな」って発見しました。正直言うと、これまでいろんなドラマや映画に出させてもらって、「あっ、これキッツイなあ…」っていう思いの連続やったんです。
――というと
徳井:どの台本にも必ずと言っていいほど「ここで○○役の徳井がボケる」って書いてあるんですわ。プロデューサーや演出サイドの方は、「よかれ」と思ってそうしてるんでしょうけど、お笑いに関してはこっちもプロやから。自分が「面白うないなあ…」って感じることはやりたくないんですよ。
――確かに
徳井:台本に書いてある通りにボケても、「これは絶対、面白いもんにはならん」と分かる。でも、演技に関しては全くの素人ですから、「ツマらん」と思ったことでも指示通りにやらざるを得ないんです。それが「キッツイなあ」となるんですわ。
――これで“ちょい変態キャラ”とはおさらばか
徳井:いや、ボクの本業はあくまでお笑いやから、面白いと思うことはもちろん、今後も続けていきますよ。ただ、女装コスプレや変態っぽいキャラはどうかなあ…(苦笑)。
――でも続ける
徳井:いやいや。あれは、あのとき(5年前)のタイミングで求められていたものであって、そのタイミングごとに求められているものが違いますからね。ボクとしてはその時々で求められているものを、やっていくだけですわ。
☆とくい・よしみ 1975年4月16日生まれ、京都府出身。NSC大阪校13期生。98年、福田充徳(37)と「チュートリアル」を結成する。2006年、第6回「M―1グランプリ」に優勝し、知名度を高めた。その後は単独で俳優業にも進出。多くの映画、ドラマに出演している。
制作費3.8億台湾ドル(約10億円)をかけた台湾発の超アクション大作「ハーバー・クライシス<湾岸危機>Black & White Episode 1」が9月8日(土)に全国ロードショーされる。ハーバー・シティを舞台に、刑事とチンピラの凸凹コンビが台湾消滅の危機に立ち向かう!