東日本大震災で被災した岩手県の男性が撮影した津波の写真が、18日からドイツで開かれる世界最大の写真見本市「フォトキナ」で展示されることになった。
押し寄せる津波とほぼ同じ高さから撮られた写真。波に破壊される家や、後部が浮き上がった車が写り、津波の破壊力だけでなく、スピードまで伝える。陸前高田市広田町で、元市職員の西條嘉吉さん(68)が撮影した。
西條さんは、地震後、波が引く様子を記録しようと漁港に向かった。押し寄せる津波から逃げる途中、後ずさりしながら撮った。「もう少し逃げるのが遅ければ、私もあの中だったかもしれません」