赴任前に倒れた中国大使、１６日死去

　駐中国大使に赴任前、出勤途中で倒れ入院していた西宮伸一氏が１６日朝、東京都内の病院で死去した。６０歳。東京都出身。葬儀・告別式の日時、場所は未定。

　今月１１日付で大使に任命されていたが１３日、東京都渋谷区の自宅近くの路上で倒れ、病院で治療を受けていた。

　西宮氏の死去を受け、政府は後任調整を本格化させた。政府関係者によると、藪中三十二元外務事務次官（６４）や「チャイナスクール」（中国語研修組）出身者の佐藤重和駐タイ大使（６２）らの起用が取りざたされている。

　前任の丹羽宇一郎氏には１１日に帰国命令が出ており、外務省の内規に従い４０日以内に日本に戻る予定。

　政府内には「丹羽氏の滞在期間を延ばせないか」（政府筋）として当面続投させ、大使不在となる期間を極力短くする案も検討されている。