浜松大との練習試合で復調をアピールしたグランパスのFW玉田=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
|
 |
名古屋グランパスは16日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで若手主体のメンバーで浜松大と練習試合を行った。15日のC大阪戦に後半途中から出場したFW玉田圭司(32)が調整のために“連投”し、PKで1得点するなど軽快な動きを披露。次節の首位広島との大一番ではFW永井が出場停止となるだけに、ベテランの復調は好材料だ。
少しずつ、確実に、階段を上っている。学生相手の練習試合で玉田が別格の動きを見せつけた。得意のドリブル突破あり、意表を突いたループシュートあり。玉田にしては珍しくヘディングでゴールを狙う場面もあった。前半の45分間だけの出場だったが、多彩な技のレパートリーで集まったファンをうならせた。
「今のオレには実戦が大事。自分の感覚を取り戻すためにも、試合に出ておかないといけない」
左足首手術から8月半ばに復帰したが、納得のプレーはできていない。好調時に近づくには、試合が一番の近道と説明した。
復調を急ぐ理由もある。22日の首位広島との一戦では永井が累積警告で出られない。故障明けとはいえ、玉田の力に頼らざるを得ないのがチーム事情だ。玉田は「最初から試合に出るつもりで練習している」とスタメン復帰への意欲を強調。まだ強いシュートを打つ際に左足首に痛みが走るというが、「痛みがあっても蹴らないといけない」と決意を口にした。
広島戦に敗れれば優勝は絶望的。次戦はV戦線生き残りを懸けた一戦となる。玉田は「ボールをつなぐ能力はJリーグでトップクラス」と広島の強さを認めつつ、「深く考え過ぎず、目の前のプレーに集中したい」と語る。修羅場を幾度もくぐり抜けてきた玉田が、勝利を呼ぶ。 (木村尚公)
◆水野、ゴール前嗅覚光る
ルーキーMF水野が浜松大戦で2得点。ゴール前でこぼれ球を押し込む嗅覚が光った。「グランパスで2点取ったのは初めて。うれしい」。ストイコビッチ監督もパスのセンスを認める未来の司令塔候補だが、公式戦ではまだ出番がない。「試合全体ではまだミスが多い」と課題も挙げた。
この記事を印刷する