大分県杵築市で7月、タクシーの車内から同県別府市のタクシー運転手尾割(おわり)隆明さん(74)の他殺体が見つかった事件で、大分県警は16日、元留学生で中国籍の住所不定無職、王●(ワンチェン、●は王へんに「探」のつくり)容疑者(21)を強盗殺人容疑で逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
発表などによると、王容疑者は7月31日未明、別府市内で尾割さんのタクシーに乗車。移動先の杵築市内で刃物のような物で尾割さんの首など十数カ所を刺して失血死させ、売上金1万数千円と尾割さんの携帯電話を奪って逃げた疑いがある。
捜査関係者によると、王容疑者は被害者ともみ合った際、けがをして出血したとみられ、現場などで見つかった血液のDNA型鑑定などから浮上した。逮捕状を取って捜していたが、16日午後2時半ごろ、捜査員が別府市内で見つけ、杵築日出署で事情を聴いたところ、犯行を認めたという。
王容疑者は中国・山東省の出身。別府市内の大学の元留学生で、2010年3月に入国したという。