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最終更新:2012年9月16日(日) 19時2分

「在日の100年」 反響呼ぶ舞台

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 在日韓国・朝鮮人の100年の歴史をテーマにした劇が上演されました。日韓の政治的緊張が高まる中、表現する側、そして観る側はどのような思いを抱いたのでしょうか。

 「地図になく、地図にないから、日本でなく、日本でないから、消えてもよく」

 「百年 風の仲間たち」。大阪の小さな韓国居酒屋の人間模様を通して在日の100年を描く舞台です。日本での差別と抑圧、そして祖国の分断の歴史。重いテーマを笑いをふんだんに盛り込んで表現しています。

 「あいつ誰やった?いつもチョウセン、チョウセン言うていじめよったチョッパリ」
 「伊藤や、伊藤秀吉、あのガキ」
 「伊藤博文と豊臣秀吉合わせたみたいな悪いヤツや!」

 韓国のイ・ミョンバク大統領が竹島へ上陸したのは東京公演初日の1週間前。日韓の政治的緊張が一気に高まったタイミングでの上演となりました。

Q.公演への影響は?
 「まずないです。全然ないです」(「百年風の仲間たち」作 趙博さん)

 脚本を書いた在日2世のミュージシャン・趙博さん。「影響はない」と言いながらも、両国の政治の現状には激しい不満を感じています。

 「僕ね、明日、総理大臣やったるわ、あの程度でできるんだったら。明日、僕、韓国の大統領やったるわ、あの程度で大統領だったら。みんなそう思ってるわけですよ」(「百年風の仲間たち」作 趙博さん)

 また、「このような政治状況だからこそ、興味を持って来場した」という観客も少なくなかったといいます。

 「中国や韓国との対立とかいろいろあると思うんですけど、改めて勉強しなきゃいけないなって思うような題材がいっぱいあった」
 「悲しい歴史っていうのは知られていない部分がとても多いので、こういうお芝居がもっと世に出ていけばいいと思います」(観客)

 作者の意図しない形でさまざまな反響を呼んでいるこの舞台。

 「みんな(劇中で)けんかするんだけど、日本人も在日も最後は『風の仲間』やっていうね」(「百年風の仲間たち」作 趙博さん)

 今後は韓国、そしてアメリカ公演も予定されています。(16日16:42)

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