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政治
【櫻井よしこ 野田首相に申す】領土問題は正念場
摩擦回避を試みる日本に対して温家宝首相は10日、「主権と領土問題では、中国政府と人民は絶対に半歩も譲らない」と、人さし指を突き立てて猛反発した。「半歩も譲らない」と、人民解放軍機関紙「解放軍報」も報じ、軍事行動に踏み出す可能性を示唆した。
反発は、想定の範囲内であろうに、藤村修官房長官はうろたえたのか、尖閣諸島の現状に変化はなく以前と同じだと会見で訴えた。以前と同じでは無意味であることが理解できていないのである。
尖閣諸島を中国が奪いに来るとき、唯一、領土を守る手立ては実際に日本人を送り込み、島を活用して領有の実態を作り上げることだ。島の空間を日本人の工夫と力で満たしていくことだ。国際社会は力関係によって形づくられる。加えて領土問題で重要なのは、自国を防衛するという強い国家意思であり、迫力である。
首相も官房長官もいまこの局面が日本国の正念場であると覚悟しなければならないのだ。領土問題は時が過ぎたら収束する問題では決してない。
無為の時を過ごすことで、かえって危機は深まり、火の粉は消すに消せなくなる。
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