政治【土・日曜日に書く】論説委員・石川水穂 領土保全を怠ってきた政府+(3/3ページ)(2012.4.28 03:24

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【土・日曜日に書く】
論説委員・石川水穂 領土保全を怠ってきた政府

2012.4.28 03:24 (3/3ページ)土・日曜日に書く

 尖閣諸島は昭和47年5月、米国から日本に返還された沖縄に含まれることがはっきりしている。それを否定する問題発言だった。

 しかし、このモンデール発言にも、当時の橋本龍太郎内閣は反応せず、国会議員を辞していた石原氏は本紙正論欄(平成8年11月5日付)で「現職の駐日大使がシナを気にする余り不用意にこの発言をしたとしたなら外交官として不適格としかいいようがなく、その発言の責任をとる必要がある」と指摘した。これが理由かは明確でないが、大使は更迭された。

鳩山元首相が無知を暴露

 一昨年5月の全国知事会議で、石原氏は民主党の鳩山由紀夫首相(当時)に「尖閣諸島をめぐり、日中間で衝突が起こった際、日米安保条約が発動されるかどうか」と質問した。鳩山氏は「帰属問題に関しては、日本と中国の当事者同士でしっかりと議論して、結論を見いだしてもらいたい」と答え、尖閣をめぐる問題への無知と主権意識の欠如をさらけ出した。

 その4カ月後の平成22年9月、中国漁船が領海侵犯を繰り返したうえ、日本の巡視船に体当たりするという事件を起こした。海上保安庁が公務執行妨害で船長を逮捕したにもかかわらず、当時の菅直人政権が外交的配慮から船長を釈放したことは周知の事実だ。

 民主党も自民党も、尖閣諸島の領土保全策を怠ってきた過去を謙虚に反省すべきである。(いしかわ みずほ)

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