トップページ国際ニュース一覧従業員“多くの商品略奪していた”
ニュース詳細

従業員“多くの商品略奪していた”
9月16日 16時48分

15日、多くの日系のスーパーや工場が襲撃された山東省青島では、一夜明けた16日も、放火された工場の消火活動が続くなど、深刻な被害の実態が明らかになりました。

このうち青島郊外の開発区にある日本の大手電機メーカー、パナソニック傘下の電子部品工場は、建物の窓ガラスが割られたほか、工場内部の生産設備も破壊されました。
16日は午前中、ときおり工場で働く中国人従業員が訪れ、門の前で不安そうな表情で中の様子をうかがう姿がみられました。
20代の女性従業員のひとりは「工場の中も全部壊されました。心が痛みます」などと話していました。
別の日系の電子部品工場は、建物の内部が焼け、一夜明けた16日も、消防による消火活動が続いていました。
また近くにある日産自動車の車を扱う販売店では展示してあった車がすべて壊されていたほか、店の一部が焼かれる被害にあっていました。
また現場近くでは、中国の国旗を掲げたバイクに乗った若者が店に近づこうとしたところ、警察官に拘束され、連行されました。
一方で、15日、大勢の暴徒が侵入した日系のスーパー、「ジャスコ黄島店」はほとんどの窓ガラスが割られ、店内もめちゃくちゃに壊されている様子で、壁の側面には「日本人を打倒せよ」などとスプレーで落書きされていました。
近くの売店の女性は、「彼らは店に押し入ったうえ腕時計やカメラなど多くの商品を略奪していた。こんな抗議のやり方は理性的ではない」と話していました。
日本企業が被害にあった現場はいずれも大勢の警察官が取り囲みカメラマンが近づいて撮影しようとすると制止するなど、メディアの取材に神経をとがらせている様子がうかがえました。

[関連ニュース]
このページの先頭へ