自分自身も当ブログで拙い文章(「川崎市阿部市長のコメントを承認する【事実を認識できない人達】」)を記しておいた(http://ameblo.jp/inugamiakira/entry-11353989118.html)件について。
川崎市から市長の会見について公式文章がネットに発表されていた。
その結果、上記で紹介した「騒ぎの元凶」である「東京新聞平成24年9月5日記事(山本哲正記者)」内容について、偏向(更に言えば扇動とも言えるのではないか)報道であると考えた。
その為、読者がその内容を読者が比較できるよう、双方の文章を全文掲載する。
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【東京新聞平成24年9月5日記事(山本哲正記者)】
【以下上記文章を自分(我楽者)が文字起こししたもの(但し文字修飾は我楽者による)】
タイトル;『セシウム検出食材給食使用』
サブタイトル;『市長「危険知ることが大事」』
川崎市の小学校給食で、放射性セシウムを含むと分かったケンさん冷凍ミカンや山形県産リンゴ缶詰を使うことについて、阿部孝夫視聴は四日の会見で「危険の中で生活していることを子供たちが知ることが大事だ」と騙り、教育的側面からの使用を強調した。
市の検査で、冷凍ミカンは1キログラム当たり9.1ベクレル、リンゴ缶詰は同1.6ベクレルの放射性セシウムを検出。市では、国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を下回っていることから、冷凍ミカンは四月から給食で出しており、リンゴ缶詰は九月から使用。
横浜市や鎌倉市が冷凍ミカンの使用を見合わせていることへの質問に、阿部市長は「このレベルでビクビクする教育をすることが間違い」とし、「道路では車にぶつかる危険性があり、すれ違ったあかの他人に刺される可能性もある。だから人とすれ違うな、と教育しますか?」とも。
納得していない保護者もいるが、「ビクビクしなさんな」と話した。
(山本哲正)
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一方、川崎市の公式な「視聴記者会見記録」の関連部分は、随分とニュアンスが異なる。
山本記者は明らかに「事実誤認させるために偏向記事を作成」し、デスクがその掲載を許可したものと自分は感じた。
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【以下「市長記者会見記録」(http://www.city.kawasaki.jp/25/25koho/home/kisya/pdf/120904-1.pdf)より関連部分のみ抜粋、但し文の修飾は我楽者による】
市長記者会見記録
日時:2012年9月4日(火)午後2時~午後2時9分
場所:本庁舎2階 講堂
議題:市政一般
<内容>
(給食食材からの放射性物質の検出について)
司会: ただいまより、定例の市長記者会見を始めさせていただきます。本日は、市政一般となっております。
それでは、幹事社さん、よろしくお願いいたします。
幹事社: よろしくお願いいたします。
市長: 特に私のほうから話題提供はございませんので、どうぞご質問をお願いします。
幹事社: それでは、幹事社から1点質問させていただきます。8月の給食食材検査で、リンゴの缶詰からセシウムが検出されましたが、報道発表がなかった理由は、これは何でしょうか。
市長: 報道発表がなかった?
幹事社: 要するに、ホームページだけの公表で、川崎市は常にいろんな形で広報をいただいているんですが、そういう投げ込みがなかったんですけれども、それはどうしてなんでしょうか。
市長: どうしてですかね。教育委員会のほうで、もう前から同じようなことをずっとやっているので、少し手抜きしたかな。
幹事社: では困ると思うんで。
市長: わかりました、それは。別に隠すつもりは全然ありませんので、十分注意しておきます。
幹事社: 親御さんの関心も高いわけで、今後もそういう食材、横浜、鎌倉などでは使用停止の場合もあるんですが、市としてはどのように。
市長: 行政として、安全圏内のものを安全でないという具合に断言することは、影響が大きいので、私はやりません。それは、スーパーマーケットなどにあのレベルよりも高いものが多く出回ってるわけです。ですから、たまたま検査してああいうふうに出たものだけを狙い撃ちするというやり方は、行政としては正しくないと思っています。
例えば、スーパーマーケットに出ているものを放射能もそうですけど、色々調べると、O157菌や、大腸菌など多く出ているわけですよ、もともとね。ですから、そういう危険の中で、人間は生活しているので、正式に安全と断言しているものについて、行政でこれはだめですと差別するというのは逆差別になりますのでね。
幹事社: どうでしょうかね、政府が安全という、安全圏内と言ったと。ただ、そこら辺に対する国民の不満とか……。
市長: やはり程度の問題があると思うのですね。100ベクレル以下ということなので、50とか、70という値が出れば、それは政府が安全と言っていても念のためという判断の材料にはなります。ですから、1キログラム当たり1.幾つで50グラムになると0.00とか、そういうレベルですから、しかも月に1回でしょう。ですから、そのレベルでびくびくするという教育をするほうが間違っていると、私は思います。
幹事社: そうすると、今回の場合も前回もたしか9とか1.3、低いということで大丈夫だろうと。
市長: そういうことです。
幹事社: ただ、そうなってきますと……。
市長: スーパーマーケットなどに、一般に市販されるものと想像で比較して、特に問題にすることのほうが社会的におかしいという判断です。
幹事社: もうすぐ50の私とか、市長とかは、何食べてもいいらしいんですけれども、敏感なお子さんですと。
市長: もちろん、子供にとっては少量でも、心配をする必要があるというのはわかっていますけれども、それを考えてもまだまだ安全というレベルです。
幹事社: 安全。逆に言うと、有毒な3・11以前はなかった毒ですから、それを食べさせることの責任とか、心の痛みとか、そういうのは特にないですか。
市長: それは新しいものというのは次から次に起こっているわけですよ。ですから、今回は原発事故ということで原因がはっきりしているというだけの話で、それを全部原因がはっきりしてないものまで、輸入品の中にだって入っている可能性があるし、それを特定する努力をするかどうかという問題はあるのです。それは、ある程度、推測できるような危険信号が出た場合には、きちんとした調査をする必要があると思うのです。原発関係については、きちんと調査した中での安全圏ですから。ですから、野放しになっているものと比べても、逆に安全度が高いという判断です。
幹事社: そうなってくると、例えば教育委員会は今回使わないという判断しなかったわけですけど、市長、以前から、がれき受け入れで、その基準となっているのは政府の安全基準ということですけど、市長がそういうふうに言っていらっしゃるということで、市教委が例えば停止したくてもできないとか、要するに、食材の使用をですね、そういうことには……。
市長: そういうことは全然関係ありません。そういう判断は入っていません。
幹事社: わかりました。幹事社からは以上です。
記者: では、関連して。先ほど、びくびくするという教育は間違ってるという言葉いただいてますけども、事前に事故前にはなかったような汚染が判明しているものを食べさせるということは、要は、教育現場で大人が子供に見せる姿として、これは正しいんですか。
市長: いや、それは分量の問題と程度の問題ですよ。どんな食べ物にもある程度、菌などがついているのです。ですから、それをみんな調べてやると、要するに、危険度というのは世間一般の常識は、車が道路走っていたら車にぶつかる可能性があるわけですよね。そういう危険度の中で、人間は生活しているのです。だから、そのことを子供たちが知ることが大事なのです。
記者: その危険度を、事前の検査で判明しましたよね。その情報をもって、それでも我々は食べさせますよ。
市長: 全然、赤の他人とすれ違っても刺される可能性だってあるのです。それでは、人とすれ違うなという教育しますか。それと同じでしょう、危険度と言えば。
幹事社: よろしいですか。
記者: どうぞ。
幹事社: 多分、その危険度がわかってるんだったら、そのリスクを下げてほしいというお母さん方が多いんじゃないですか。
市長: もう十分下がっています。安全なところまで下がっているから心配しないでくださいと言っているのです。
幹事社: 多分、そこが納得できないお母さん方が多いんだと思いますけど。
市長: >ですから、そんなにびくびくしないでというわけです。
幹事社: なるほど。
市長: 大丈夫です。
幹事社: 意見が分かれるところですね、そこは。
市長: それでは、1回、スーパーマーケットに出ているものを、全て調べてください、自分で。測定器持って行って、どのぐらい出ているか。それで、その結果出てから議論しましょう。
幹事社: 例えば、自分のお孫さんとかが食べるような状況になっても、そういう給食……。
市長: もちろんその程度で。
幹事社: 食べさせる?
市長: 食べさせます。
幹事社: わかりました。
市長: ですから、不確実なおそれに対してびくびくして行政をやるというのは正しいことではありません。
【関連文章掲載終了】
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この記事を作成した東京新聞山本哲正記者は、一貫して「放射性セシウムはゼロであるべき」だという主旨の記事を掲載している。
・(cache) 東京新聞:話し合い平行線 セシウム検出の冷凍ミカンの給食提供:神奈川(TOKYO Web) 2012年5月16日
(http://megalodon.jp/2012-0516-2253-30/www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20120516/CK2012051602000115.html)
・(cache) 東京新聞:放射性セシウム 国の基準値以下でも 給食食材 通知徹底へ:神奈川(TOKYO Web) 2012年6月7日
(http://megalodon.jp/2012-0612-2356-09/www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20120607/CK2012060702000095.html)
・(cache) 東京新聞:小学校給食用 山形県産リンゴ缶詰 セシウム1.6ベクレル検出:神奈川(TOKYO Web) 2012年8月31日
(http://megalodon.jp/2012-0902-0404-13/www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20120831/CK2012083102000113.html)
山本記者が科学的素養が全く無い事はこれらの記事からはっきりと推察されるが、この様な「事実を歪めた扇動記事」とも取れる記事掲載を許可したデスクも、或いはこの様なデスクをその座に据えた重役もまた、科学的素養が欠落しているのかも知れない。
今後東京新聞、特に山本記者の記す記事はそれが「天然自然=安全信仰」に根ざした偏向記事であることを念頭に置き、「眉唾」した上でその情報を吟味する必要があると自分は判断した。
なおこの件に関連するツイッターを集めたTogetterまとめが幾つか作成されていたので、以下に紹介しておく。
1.市長セシウム給食発言について川崎市に問い合わせをした3児の母あいりみっち @airimichさんのTweet。
(http://togetter.com/li/371734)
2.川崎市 阿部市長「セシウム入り給食食材は、危険の中で生活していることを子どもたちに知って貰うために、今後も使い続ける」
(http://togetter.com/li/371197)
3.川崎市 阿部市長リコールに向けて
(http://togetter.com/li/371993)
4.煽りでした→東京新聞「川崎市長「危険知ることが大事」(記者会見)
(http://togetter.com/li/373616)
上記2と3は共に同じ編者(http://togetter.com/id/TearsOfARabbit)によるものであり、9月16日午後23時現在「コメント禁止」という制限がかけられている。
これは恐らく「編者の思惑と反対の意見とデータがコメント欄に多く寄せられている」事を嫌ったためだろう。
因みに編者のツイッタープロフィールは以下のようになっており、放射線の危険性について誤った知識に基づいた発言を行っている様だ。
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