反日デモ:広東省で暴徒拡大 警察が催涙弾
毎日新聞 2012年09月16日 20時39分(最終更新 09月16日 23時15分)
デモ隊の暴徒化などが最も激しかったのは南部の広東省だ。広州総領事館などによると、総領事館が入る広州市内のホテル周辺に約4000人が集まり、一部のデモ参加者が警備を突破してホテル敷地内に入り込んだ。ホテルの正面玄関や2階の日本料理店の窓ガラスなどが割られた。また、香港紙によると、深セン市ではデモ隊が日系企業に向かって抗議していた際、日系企業の近くにある市共産党委員会の庁舎前で警備中の警官隊が催涙弾を発射。拘束者も出た模様だ。このためデモ隊の一部が警官隊に詰め寄り、多数の負傷者が出て、香港の英字紙カメラマン1人もけがをした。
北京の日本大使館によると、邦人の人的被害は今のところ報告されていない。丹羽宇一郎大使は16日午後、中国外務省に対して「在留日本人と日系企業の安全のために万全の対応をとる」よう電話で要請した。