中国各地で大規模な反日デモ 日系スーパーや企業など襲撃される
日本が尖閣諸島を国有化して、初めての週末となる15日、中国各地で大規模な反日デモが行われ、日系スーパーや企業などが襲撃された。
デモ隊は「釣魚島(尖閣諸島)を奪還せよ!」とシュプレヒコールを上げた。
反日デモは、朝から各地で行われ、南部の長沙では、デモ隊の一部が日系スーパーを襲撃、シャッターを破壊して店内に侵入し、商品に火をつけるなどした。
また、青島では、パナソニックやミツミ電機の工場のほか、トヨタの店舗が襲撃され、火を放たれるなどしている。
これまでに、日本人がけがをしたなどの情報はないが、日本大使館は、中国外務省に対し、日本人と日系企業に、さらなる被害が及ばないよう申し入れた。
また、西安では、暴徒化した参加者が拘束され、収容されたホテルをデモ隊が取り囲み、ガラスを割るなど、武装警察と激しく衝突した。
デモは、日本時間の15日午後8時ごろになって、ようやく制圧された。
公安当局は、デモ隊に対し「あなたたちの愛国心は、もう届いています」と呼びかけた。
中国全土の少なくとも40カ所で行われたデモは、夜までにほぼ終了したが、各地で、当局が制御しきれない状況が浮き彫りとなった。
デモは16日も、少なくとも33カ所で呼びかけられていて、満州事変の発端となった柳条湖事件から81年を迎える18日まで、拡大することが懸念されている。