真冬の向日葵 ―新米記者が見つめたメディアと人間の罪―

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真冬の向日葵 ―新米記者が見つめたメディアと人間の罪―

著者/訳者:三橋貴明 さかき漣

出版社:海竜社( 2012-09-11 )

単行本(ソフトカバー) ( 288 ページ )


「真冬の向日葵 ―新米記者が見つめたメディアと人間の罪― 」私の好きな作家さんの本です。安倍政権崩壊から中川昭一元財務相の死に至るまでの日本の政治、経済、メディアの混乱をモチーフに書かれた小説で、ちょうど仕事がおやすみだったので、一気に読みきってしまいました。内容に関しては、麻生総理が大好きな三橋氏ですから、麻生総理が素晴らしくかっこ良く描かれています。ホテルのバーでお酒を飲んでいた、漢字を読み間違える、カップラーメンの値段がわからない、などとわけのわからないバッシングを受けまくっていた麻生総理ですが、私も総理の「とてつもない日本」を読んで感銘を受けた一人として、たぶんこの本に描かれている麻生総理が正解なんだろうなと思います。

とはいえ、いろいろな諸事情というか、あくまでも小説ですから実名で書かれているわけではありません。ファミスタ’88から阪神の真弓が「あゆみ」になったり、岡田が「おから」になったりしたように、微妙に登場人物が改名されています。読んでいるうちに馴染んではくるのですが、一応現実との対応リストがあったほうがわかりやすいと思いますので、あくまで自分の手控えとして、リストを作成しておきます。間違えてたら、指摘してもらえれば幸いです。順番は主要登場人物のリスト順です。

一ノ宮雪乃→仮想キャラクター(以後、仮想キャラクターは省きます)、朝生一郎→麻生太郎、中井昭二→中川昭一、中井よう子→中川郁子、霧島恵之進→小渕恵三、霧島さくら子→小渕優子(コレキヨの恋文の主人公、霧島さくら子と被せてあるので純粋にイコールとは言えない感じですが……)、財部晋造→安倍晋三、柳田良夫→柳澤伯夫、松本利文→松岡利勝、久谷一生→久間章生、赤木和彦→赤城徳彦、森木明→森喜朗、青田俊雄→青木幹雄、中山修直→中川秀直、片河いつき→片山さつき、橋元→橋本龍太郎、大泉→小泉純一郎、福本義男→福田康夫、小川→小沢一郎、鳩川→鳩山由紀夫、氏本清次郎→氏家斉一郎(国民テレビ→日本テレビ)、渡会秀雄→渡邉恒雄(読解新聞→読売新聞)、八俣ひろみ→原聡子、江崎千夏→越前谷知子、浅比奈裕→朝比奈豊、丹下泰波→丹呉泰健、玉林太郎→玉木林太郎、篠塚直治→篠原尚之、津川マキ彦→津川雅彦、和多真→和田誠。

たぶん、作者の意図する人物とはイコールのハズです。ちなみに、主要登場人物に名前は載っていないのですが、野多義彦→野田佳彦です。麻生総理のIMFに対する融資枠提供に対して、自身のホームページに掲載したコラムにおいて、「米国次期大統領はバラク・オバマさん。日本の首相はバラマキ・オバカさん」と酷評したという、なんともげんなりするようなエピソードがちんまりと挟まってはいるものの、主要登場人物でもないんですねぇ。今の総理大臣なのに……

当時の日本がどんなんだったか、思い出す意味で、読んでおいて損はない本だと思います。自分でちゃんと考えないと、今度の衆議院選挙は大変なことになりそうだし……


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