【広州=吉田健一】中国各地のデモは16日、日本企業が多く進出する広東省でも続いた。
同省広州の日本総領事館前では、同日午前11時(日本時間正午)ごろ、1万人以上が道路を占拠し、一部のデモ参加者が総領事館に侵入しようとして警官隊と激しくもみ合った。デモ隊はその後、総領事館と同じ敷地内にあるホテル、花園酒店の正面玄関を占拠し、2階にある日本料理店に押し入り、窓ガラスを割るなどの破壊行為をしている模様だ。
同省深センでは午前9時(同10時)ごろ、中心部の広場に約2000人が集まり、デモ行進を開始。デモ隊の一部は暴徒化し、規制線を乗り越えようとして警官隊ともみ合いになり、警官隊が催涙弾30発以上を発射した。デモ隊は1万人規模に膨れあがり、正午(同午後1時)現在も抗議行動を続けている。
深センは8月19日に発生した反日デモの際も、参加者が暴徒化して日本料理店や日本車を襲ったことがある。