異體字轉 交流之塲
( 異体字転 交流の場 )

異體字轉交流之塲にようこそ。異體字轉の紹介と不具合のご報告を受けさせていたきます。
おっと、旧字ばかりを連ねてしまいました。新字では「異体字転」です。
異体字転 紹介
この人の漢字は旧字でFEPでは捜し難い、この地名は旧字みたいだけど今の漢字ではどうなるのかな...
旧字って以外とFEPで打つのは面倒くさいですよね。いちいち文字コード表とにらめっこしていますか? MS-IMEの手書きで検索してますか? そんな時に役に立つのが教育漢字・常用漢字・人名用漢字の旧字や略字の異体字を相互に変換する「異体字転」です。
異体字転は左の画面のように入力エリアに漢字を入力するだけで異体字の全てを一覧表示します。
複雑な操作は全く必要ありません。操作はとても簡単です。文字をキーボードで打ち込むか、貼付けると異体字がある場合に一覧が表示されます。一覧から必要とする異体字を選択します。入力エリアに異体字がコピーされますので、必要であればコピーします。あくまでも「字転」ですので「辞典」のように意味を調べるものではありませんが、パソコンの隅っこにあると重宝します。
入力エリアに文字を打つと逐次異体字に変換します。CPUパワーが遅いマシン用にリターンキーを押すまで変換しないモードもあります。作者自身はダイレクト変換モードでPentiumの100MHzでメモリ48Mのマシンでも苦になりません。
旧字等は非常に複雑な文字が多く、フォントサイズが小さいと文字の識別が困難な場合があります。その場合はフォントサイズを大きくして下さい。異体字転は「小」「中」「大」「特大」の4つの表示サイズを切り替えることができます。それぞれの表示サイズに自由にフォントサイズを割り当てることもできますし、使用するフォントを選択することもできます。
当然異体字でなくても大きく表示できますので、漢字をど忘れしている作者はこれだけでも重宝してます。
使用に制限のある漢字を調べたり、ちょっとした漢字の勉強に役立つ機能に、漢字の教育漢字・常用漢字・人名用漢字・俗字・その他の漢字分類表示とJIS第1〜4水準のコード分類表示があります。当然異体字転本来の目的である「異体字」に置きかえるのも簡単です。
学年別教育漢字は京都大学大型計算機センターの安岡孝一先生、帝京大学福岡の市川毅先生のご尽力を頂き、文部省のホームページから入手することができました。常用漢字は市川毅先生に頂きました。人名用漢字は希土類元素レアアースさんに頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。
異体字のコピー履歴や常に他のアプリケーションの前に表示する機能、次回起動時の表示位置設定等、結構細かい使い手も考えているつもりです。フリーソフトですし、一度お試しあれ。
異体字変換のためには変換のための異体辞書が必要となります。異体字転ではバージョン2.12より4種類の辞書を準備しました。JIS X 0208:1990(JIS第1・第2水準)対応版とJIS X 0213:2004(JIS第1・第2・第3・第4水準)の2種類と、青空文庫の大野 裕さんに作って頂いた異体辞書をベースに、学研の「漢字源」を参考にさせていただいて、学術的に異体字と思われるのみの厳密版と、厳密版に「一」←→「壱」等の慣用的に異体字とすれば便利な異体字を追加した慣用版の2種類の組み合わせの合計4種類としました。異体字転では目的に応じて辞書を選択することができますし編集もできます。全ての異体辞書の著作権は異体字転作者の斉藤 寿成、辞書を作成された大野 裕さん共に著作権を破棄します。再配布は自由に行ってください。
ファイル名 |
対応水準 |
厳密/慣用 |
登録組数 |
登録字数 |
vstd12.dic |
第1・第2 |
厳密 |
551 |
1,144 |
vcom12.dic |
第1・第2 |
慣用 |
695 |
1,558 |
vstd1234.dic |
第1・第2・第3・第4 |
厳密 |
1,087 |
2,328 |
vcom1234.dic |
第1・第2・第3・第4 |
慣用 |
1,217 |
2,778 |
各異体辞書の違いはこちら(1/3、2/3、3/3)を参照してください。各異体辞書の変更履歴はこちらを参照してください。
異体字転では異体辞書の編集を行うことができます。標準辞書をカスタマイズしたり、ユーザーが独自の辞書を作成することもできます。ユーザーが異体字転およびその辞書を使用していかなる不利益を被った場合も、異体字転の作者は一切責任を負いませんので、異体字がユーザーにとって重要性のある場合は必ず異体辞書を検査して下さい。
DDTソフトウェア空間ではひらがなおよび、カタカナの古語異体字を変換するサービス辞書「ひらがな・カタカナ異体辞書」も公開しています。異体字転の辞書に設定すると、ひらがな、カタカナの綴りを字源の漢字に変換します。字源の漢字は手元の古語辞典で調べたものです。字源の説はいろいろありますので思うような変換ができない場合は、サービス辞書を編集して下さい。実用性は?ですが、ちょっと面白い変換ができます。
人名用漢字

最近いろいろと話題となっていた人名用漢字が2004年9月に刷新されました。これに対応して、希土類元素レアアースさんに提供いただき漢字分類辞書(Itaizy.kcl)に組み込みました。それまでの人名用漢字290文字に追加された人名用漢字488文字と、人名用漢字許容字体が廃止され人名用漢字に加わる205文字の合計983文字を新に漢字分類辞書に組み込みました。異体字転v2.12・v2.13の「人名用漢字許容字体」は廃止しました。
ところで、人名漢字693文字のうち第1水準の異体字を持ち、かつその異体字が常用漢字・現行の人名用漢字に含まれていないもの20文字は人名用漢字としては認められていません。つまり以下の20文字は現在の戸籍法施行規則(法務省令)では人名に使用することは出来ません。
侠 倶 呑 填 掴 栢 焔 痩 箪 繋 繍 蒋 莱 蝉 蝋 祷 醤 頬 顛 鴎 |
法務省に問い合わせたところ、人名用漢字に関するアンケートの結果だと言っています。戸籍法第50条に「子の名には,常用平な文字を用いなければならない。」とはあるが、あくまでもアンケート結果を重視しているとも言っています。なぜアンケートに固執するのか私にはわかりません。
2004年9月版の人名用漢字の一覧はこちら。
JIS第3・第4水準対応漢字フォント
JIS第3・第4水準の漢字はWindows標準添付のフォントでは表示できません。2004年12月1日現在、私の知る限りの対応フォントと入手先は以下の通りです。
- Habian .... ビットマップフォント。12ポイント倍数できれいでエディタ等に便利です入手先はこちらです。
- 和田研細丸ゴシック20004、和田研細丸ゴシック2000P4... 希土類元素レアアースさんがつくられたアウトラインフォントです。入手先はこちらです。
- QANO明朝フォント .... 内田 明さんが「フォント権利使用許諾契約」に基づいて作成されたアウトラインフォントです。入手先はこちらです。
- XANO明朝フォント .... QANO明朝フォントと同じく内田 明さんが「フォント権利使用許諾契約」に基づいて作成されたアウトラインフォントです。入手先はこちらです。
(2004年5月5日現在Kandata、Kandata3、拡張Watanabe明朝、拡張Watanabe明朝-L、クワクチヤウワタナベ和田研明朝、クワクチヤウワタナベ和田研明朝Lはダウンロード不可となっています)。
JIS第3・第4水準対応漢字フォント対応の文字コード表(Habianフォント)はこちら(8040-8FFF、9040-9FFF、E040-EFFF、F040-FCFF)です。文字コード表は画像に変換していますので、JIS第3・第4水準対応漢字フォントをインストールしていなくても見れます。
表示できない漢字
異体字転の問い合わせの中で、表示できない漢字がいくつかりました。これは対応フォントが限定されていたり、JIS X 0208:1990・JIS X 0213:2004共に定義されていないために起こります。
場合には表示や異体字変換はできません。
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「葛」の異体字です。こちらのほうが正字です。「ヒ」と「 」が異なります。JIS X 0213:2004で字体変更され原則的に表示できるようにはなったのですがJIS X 0213:2004対応フォントでないと表示されません。Unicodeにはありません。通称「ひとくず」
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「吉」の異体字という説があります。「士」と「土」が異なります。JISにもUnicodeにも定義されていません。通称「つちよし」
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「間」の異体字です。こちらのほうが正字です。「日」と「月」が異なります。JISには定義されていません。Unicodeは9592です。通称「つきかん」
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「高」の異体字です。「口」の部分がはしごの様になっています。JISには定義されていません。Unicodeは9AD9です。通称「はしごだか」
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WindowsNT,2000,XPのNLS変更
WindowsのNT系OS(NT,2000,XP)ではOSの内部でUnicodeを使用しています。ユーザーインターフェースはシフトJISを使用しているため、シフトJISとUnicodeの相互変換が必要となります。そこでNT系OSではNLS(National Langurage Support)ファイルという変換テーブルで相互変換を行っていますが、2003年3月22日時点ではこのNLSファイルはJIS第3水準、第4水準をサポートしていません(現在のNLSファイルは機種依存文字、OS依存文字、外字をサポートしています)。NT系OSでJIS第3水準、第4水準を使用する(異体字転も含む)場合はこのNLSファイルを書き換える必要があります。ただし、機種依存文字や外字は使用できなくなりますのでくれぐれも注意してください。2003年3月22日現在で確認した機種依存文字を使用しているアプリケーションは、以下のとおりです。
- Microsoft Bookself Basic 2.0 ... Windows依存文字が文字化けします
- Microsoft Office XP Professional ... WordやExcelでJIS X 0213対応フォントを指定しても正しく表示されません。
機種依存文字を使用してるアプリケーションをみつけられた方は
までE-Mailをお送り下さい。上記アプリケーション一覧に追加させていただきます。
NT系OSのNLSをJIS第3水準、第4水準に対応させるための変更プログラムをイオさんが公開されていましたが、2003年9月10日現在、イオさんがホームページを閉じられたため、私が代理で公開しました。ダウンロードはこちら。なお、NLS変換プログラムに関するお問い合わせ等は
までお願いします。
Windowsの9X系OS(95,98,Me)は内部でもシフトJISを使っていますので、NLS変更は必要ありません。
RichEditの言語
異体字転バージョン2.00以降で全角文字が正しく表示されないことがあります。これは異体字転が使用しているリッチエディットのDLL(Dynamic Link Library)が置きかえられているのが原因です。異体字転が使用しているリッチエディットDLLは以下のとおりです。
- DLLファイル名:Riched32.dll 217,088バイト(作者の使用環境のWindows98 SP1でのバージョンです。若干異なることもあります)
- 格納場所:Windowsインストールフォルダ下のSystem(DOS/VのWindows95/98標準ではC:\Windows\System\)
- ファイルバージョン:4.0
- 説明:Windows 95 リッチ テキスト エディット コントロール
- 言語:日本語
特に最後の日本語を確認してください。海外のソフトウェアの一部には無断でこのリッチエディットコントロールDLLを英語版に置き換えてしまうものがあります。WindowsのCD-ROMに入っていますので、再度CD-ROMからインストールしてください。なお、バージョン1.02以前ではこの問題は発生しません。
バグ情報
バージョン2.12
番号
| バグ内容
| 対応
|
#IT212-1
| 異体辞書を設定しない場合、設定画面で致命的エラーが発生する。
| 済み
|
#IT212-2
| 異体辞書を設定しない場合の選択時のデフォルト辞書名がvaria.dicとなっている。
| vcom12.dicに変更済み
|
バージョン2.13で修正済みです。
バージョン2.11
番号
| バグ内容
| 対応
|
#IT211-1
| フォントの種類やサイズによって入力エリアの高さが不足する。
| 済み
|
#IT211-2
| 異体辞書編集で検索を行った後、編集一覧にフォーカスが表示されない。
| 済み
|
#IT211-3
| 漢字分類辞書(Itaizy.kcl)で人名漢字「紘」が誤って「絋」となっいた。
| 済み
|
バージョン2.12で修正済みです。
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