東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

中国反日デモ 日系企業 放火、略奪 50都市超で8万人

 【北京=渡部圭、上海=今村太郎】沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)の国有化に抗議し、中国各地の五十都市以上で十五日、反日デモが行われ、少なくとも計八万人が参加した。デモ隊の一部が暴徒化し、山東省青島市でパナソニックなど約十社の日系企業が放火されるなど、各地の日系の企業や店舗が破壊や略奪の被害を受けた。 

 一日あたりの都市数や人数では、歴史問題などを理由にした二〇〇五年のデモを超え、一九七二(昭和四十七)年の日中国交正常化以来、最大規模とみられる。邦人被害は確認されていない。今月末の国交正常化四十周年を前に関係改善が急がれる。

 日本大使館などによると、青島市ではデモに二、三万人が参加し、暴徒化した一部が開発区の日本企業を襲った。スーパー「ジャスコ黄島店」に暴徒が乱入したほか、トヨタや日産の自動車販売店も放火された。湖南省長沙市でも、百貨店「平和堂」の二店舗が被害に遭った。店舗前の広場に集結していた一部が入り口を破壊して侵入、商品を奪った。

 江蘇省蘇州市のスーパー「蘇州イズミヤ百貨」にも、暴徒化したデモ隊が乱入。同日午後二時半ごろ、鉄パイプで入り口のガラス戸を破壊し、宝飾品のディスプレーをたたき割り、略奪もあった。同店の竹中稔総経理は「蘇州は日系企業も多く、親日的と感じていたのに」と衝撃を受けていた。蘇州の日本人向け歓楽街では料理店が壊滅的に破壊された。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo