NTTドコモのホームページには例として、「外出先から携帯電話でエアコンを操作、帰宅時間にちょうど部屋が暖かくなるように見計らって、スイッチをONにすることができます」と明記されている。一方、一般向けにはグラモ(埼玉県新座市)というベンチャーが、iPhoneやアンドロイド端末から、あらゆる家電を制御できる「iRemocon」という製品を販売している。
■「快適性の裏には危険性が潜む」
ケータイホームシステムは、インターネットにつながった制御機器が有線でエアコンのスイッチを切り替える。iRemoconは赤外線リモコンと同じ信号を発信して制御する仕組みだ。対してパナソニックのXシリーズは、制御機器が無線信号を発し、エアコンが受信する仕組み。有線や赤外線なら良いが、無線なら混線の可能性が高まるため危険ということなのだろうか。経産省に聞いた。
応対したのは、パナソニックに電話をして違法性を指摘した張本人。製品安全課の結城則尚課長補佐(電気用品企画担当)である。
「まずは、快適性の裏には危険性が潜む、ということをご理解いただきたい。電気用品安全法は家電の安全性を保つために制定された法律。実際に過去、電気ストーブや石油ファンヒーターが、不在時のリモコン機能の誤作動により火災事故につながった例も報告されています」
「今回は遠隔制御の話。外出先など見えないところで電源の操作ができてしまうかどうかが本質で、エアコンの遠隔制御は制御方法にかかわらず、電気用品安全法で規制対象となっています」
法解釈はこうだ。
■分水嶺は「家電の一部機能」か、「外部システム」か
遠隔制御による家電の電源オンを禁じている省令のただし書き、「危険が生ずるおそれのないものにあっては、この限りでない」という部分は、審議官の「通達」で明確に定義されている。通達は、「危険が生ずるおそれのないもの」として電気スタンドなど照明器具や、テープレコーダーなどの音響機器を列挙しているが、そこに「エアコン」や「洗濯機」といった文字はない。
つまり、安全性にかかわらず、遠隔操作で電源オンできるエアコンは法律上、許可されていないという解釈だ。であれば、NTTドコモのシステムやiRemoconは……。
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