芭蕉 −広がる世界、深まる心−
2012年9月29日(土)〜11月11日(日) 名古屋市博物館
【社会】今池・千種の地下街に幕 来年3月めどに廃止2012年9月16日 08時41分 名古屋市営地下鉄東山線の千種駅と今池駅にある地下街が、来年3月をめどに廃止になる。高度経済成長期に誕生し、名古屋の名物である地下街の一角としてにぎわいを誇ったが、最近はコンビニや郊外の大型店などに押されて赤字が続いていた。時代の流れには逆らえず、50年以上の歴史に幕を閉じる。 2つの地下街は、名古屋の街が発展しつつあった1960年6月、東山線の栄町(現・栄)−池下間の延伸に伴い開業した。市によると、名古屋の地下街が廃止になるのは初めて。 広さは千種が800平方メートル、今池が1100平方メートルで、それぞれ10店舗前後が営業してきた。クリーニングなど生活に密着したお店から喫茶店や洋服店、宝石店まであった。誕生当初は、すれ違う際に肩がぶつかるほどのにぎわいだったという。 しかし、経営環境は厳しさを増してきた。コンビニなどの台頭のほか、高層ビルの建設ラッシュに沸く名古屋駅周辺に人の流れが移り、通行客は20年前の半分ほどにまで減った。1日当たりの通行客は千種が約5千人、今池は約3千人で、名古屋駅や栄駅の地下街の10分の1程度にすぎない。デフレの象徴として時流に乗った100円ショップでさえ撤退し、次第に空き店舗が目立つようになった。 テナント料では維持費も賄えず、市出資の運営団体「名古屋交通開発機構」によると、両地下街はここ3〜4年、年に計約5千万円の赤字を計上してきた。地下の空気を入れ替えるため、億単位のお金がかかる大規模設備の更新期を迎えたのを機に廃止を決めた。 昨年夏ごろからテナントに撤退の要請を始め、今は大半が店を閉めた。廃止後は店舗も壊し、通路にする。 父親の代の66年から、今池の地下街でお好み焼き店や喫茶店などを経営してきた奥村豊さん(50)は「寂しい思いは強いが、時代の流れでやむを得ない」と話した。 <名古屋の地下街> 1957年3月、名古屋駅前にできた名古屋地下街(サンロード)が始まりで、計17ある。市によると、延べ床面積は東京、大阪に次ぐ全国第3位の約17万平方メートル。名古屋駅と栄駅には複数の地下街が集まり、全国有数の「地下都市」を形成。名古屋名物の一つに数えられるようになった。 (中日新聞) PR情報
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