突然ですが2012年10月～11月に上演の本公演「笑う巨塔」を以て劇団東京セレソンデラックスを解散することに致しました。 これは数年前から考えていた事でした。
相談した周りの方々からはことごとく、東京セレソンデラックスというせっかく10年以上掛けて築き上げてきた看板を下ろしてしまうのは勿体ないと言われましたが、現状に甘んじる事なく、更なる発展したエンターテイメント創りの為には次へのステップへ行くべきだと言う想いもあり、決断に至りました。

ま、しかしながら、そもそも少人数でやっていた劇団で、毎回オーディションを行いプロデュース集団に近い形態を取っていたので、今更解散と言っても、この先何が変わるんだと言われると身も蓋もないっちゃ、身も蓋もないんですが。
私のこれからの活動、メンバーたちのその後など今後の事はおいおいお知らせいたします。

今年はそんなわけで「解散イヤー」と題して番外公演2本と本公演1本を予定しております。今年一年、最後の東京セレソンデラックスにお付き合い頂けたら幸いでございます。

東京セレソンデラックス主宰　宅間孝行

僕まだピチピチの20代で、俳優養成所に通ってた頃、講師の先生に「お前らの先輩が、今度自分で劇団を立ち上げたから是非観に行ってやれ」と言われ観に行ったのが、東京セレソンの旗上げ公演でした。おバカなんだけど、みんな一生懸命生きている、そんな芝居でとても魅力的でした。
半年後、養成所を卒業したタイミングで第二回公演のワークショップオーディションがあり、僕はそれに応募、受け、出演する事になります。それがセレソンに巻き込まれるきっかけです。 大学での演劇サークル、養成所の卒業公演には出演しましたが、それが実質の役者デビューです。

これまで多くの仲間達と出会いました。またたくさんの別れもありました。でも、そんな仲間達とも今だにふつうに交流があります。セレソンとは不思議とそういう集団です。僕も一瞬劇団を離れました。でも一瞬で出戻りました。芝居が上手く出来ず降板した事もありました。 解散という事で寂しさももちろんありますが、とうとうこういう日が来てしまったか、という思いもあります。でも、解散するからといって、今いるメンバーが今後一切観られなくなる訳ではありません。これからのそれぞれを陰ながら応援して下されば幸いです。あ、表立って応援して下さって全然構いません。

最後に、今まで応援して下さってありがとうございました！

永田恵悟

突然の解散発表に驚いたと思いますが、東京セレソンデラックスは2012年いっぱいで解散することとなりました。応援して下さっているファンの方や、セレソンの芝居を楽しみにして下さっている方には残念なお知らせとなってしまいました。
しかし、解散という事をあまりネガティブには取ってほしくないのが本当のところです。これからもメンバー同士の付き合いは続いていくと思いますし、メンバーそれぞれも自分の芝居の道を進んでいくことになります。役者として次のステップにいかなくてはならない、巣立つべき時が来たというと格好付けすぎですがこれが新たなスタートなんです。

私も東京セレソン時代に初舞台を踏んでから早12年。
これまでセレソンにおんぶに抱っこで役者として何とか続けてきましたが、本来ならば役者で食べていこうと志す者としては自分の力で何かを成し遂げなくてはいけないと思います。そういった意味ではずっとセレソンの甘えっぱなしでここまで来てしまったなと反省するばかりです。
解散まであと1年ありますが、この1年で今までの恩をセレソンや応援して下さったファンの方々に芝居を通して返していければと思ってます。そして、1年後には多くの人に惜しまれつつ解散できればいいなと思っています!

残りあと1年となりましたが、もう少し東京セレソンデラックスにお付き合い頂ければと思います!!
それではまた、劇場で。

越村友一

今まで東京セレソンデラックスを応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

僕が、セレソンの劇団員になってから3年ですが、宅間さん（当時は東京セレソン）と出会ってからは12年ほど経ちます。
当時宅間さんから「スガオ一緒にやらねぇか。」と声を掛けてくれたにも拘らず、今思い出すだけでも恥ずかしくなるような偉そうな言葉で誘いを断り、数年後、自分が行き詰りセレソンが勢いに乗ってるのを知ると「入れてください！」と手を挙げたのです。なんて最低な、カッコ悪い男なのでしょう。。。
しかし、宅間さんは「今更かよ。」と言いつつも、そんな最低男からの申し出に手を差し伸べてくれました。そしてその時、こうも言われました「入りたいというなら俺は拒まない。でも、うちに来てお前が俳優としてどうなるかはお前次第だぞ。」と。
この3年間を振り返り、結局僕は宅間さんが造った船に乗っかっていただけでした。僕自身は何も変わっていないのです。今回の解散については、「自分でどうにかしなきゃ何も変わらないぞ。」というメッセージなんだと勝手に解釈しております。

これまで応援して下さった皆様には残念な報告になってしまって大変申し訳ありません。
あと一年！
どうぞ宜しくお願い致します！！

須加尾由二

セレソンデラックスが解散します。解散です！活動休止じゃなくて解散するんです！ わたくし、伊藤高史は劇団メンバーとしては、一番の新人でして、まだ二年しか在籍しておりません。さあ！これから三年目！劇団メンバーとして真価が問われようとしているぞ！なんて思っている最中、この解散劇！？そりゃショックですよ！！
東京セレソンデラックスの1ファンから駆け上り、勝ち取ったメンバーの座が、二年で音も立てずに崩れ落ちたんですから・・・。
以前いた劇団も五年で解散したし、僕は疫病神なんでしょうか？もし、次に劇団員になる時があれば、その劇団も・・・。

そんなセレソンファン、そして一番最後に入った劇団メンバーとして、正直に思いますが。誰しも分かる事でしょうが、セレソンを立ち上げた宅間さんが誰よりもこの解散という選択を望んでいなかったと思いますよ、ホント。 だって、デラックス前から数えたら13年以上もかけて何とか頑張って続けてきた、血と汗と涙の結晶が東京セレソンデラックスなんですから。 でも、それぞれの成長のためには必要なことだと、考えに考え抜いた挙げ句の決断だったと思います。外から眺めていたファンから、中に入って劇団メンバーになった僕が言うのだから間違いないです。 宅間孝行という人は、今まで関わった人の人生を常に思っている人なんです。 ファンの皆様にも、そのことが伝わるはずだと思っていなければ、解散なんて恐くて到底出来ることではないですもんね。 ここまで築き上げたら、僕なら恐くて出来ないだろうな。 全国回れる劇団なんて、数少ないですよ。

初めて参加した番外公演『渡辺いっけいVS東京セレソンデラックス』から始まり、劇団メンバーとなって宅間さんが演じた岩木役で主演させてもらった番外公演『What a wonderful life!』、劇団メンバーとして初の新作本公演となった『くちづけ』、ダブル主演で一条くんと頑張った番外公演『傷』、2回目の本公演となった『わらいのまち』。 5作品ではありましたが、素晴らしい作品に参加出来たことが、僕の長い役者人生の中でかけがえのない貴重な時間となるはずです。
解散後、進化し続ける宅間孝行がプロデュースするこれからの作品に、また呼んでもらえれば幸せです。

解散後も我々メンバー一生懸命にそれぞれの活動を頑張っていきますので、どうか今まで以上の応援をよろしくお願い致します！！

伊藤高史