最新版 FFmpeg 導入
2009/01/23 (最終更新 2009/09/18)
携帯動画変換君のFFmpegを最新版のFFmapeg16686へ差し替えを行います。
変換速度の向上・追加コマンドの利用・不具合などを検証してみました。
正規FWでH264のVBR形式(解像度480x272)の動画ファイルの再生ついて
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FFmpeg rev.16517 用にコンテンツを作成中の 2009/01/20 に最新版の FFmpeg rev.16686 が公開さ
れたので差し替えて動作検証してみたところ作成した ini ファイルで問題なく利用できたので内容を一部変更
しました。
携帯動画変換君はドラッグ&ドロップで連続して動画ファイルを変換可能かつ簡単にプロファイル(Item)のカスタマイズも
できる事で人気の動画変換ツールです。カスタマイズした ffmpeg を内包し変換後の画質も良くPSPむけの動画ファイル
の変換にも対応もしていることから現在でも利用している方も多いかと思います。
しかし、残念なことに携帯動画変換君は 2005/12/01 Version 0.34 にてバージョンアップを終了。
その後も FFmpeg 自体は順調にバージョンアップと改良を重ねて新機能を追加しつつ今でも進化しています。
そこで携帯動画変換君に内包されている FFmpeg を最新版の FFmpeg rev.16686 へ差し替えて動作テストをしてみま
した。他のサイト様でもすでに最新版FFmpeg向けプロファイルを公開されているので今更な感もありますが、要望も多い
ので公開したいと思います。
今回の内容は上級者向けの改造方法の紹介となります。標準のままの携帯動画変換君から改造して変わるのは動画
の変換速度くらいですので過度の期待はしないように。
初歩的なファイルの概念などを理解していない方向けの説明はしませんので分かる方のみ実行してください。
下記に最新の FFmpeg 導入時のメリットとデメリットをまとめてみましたので参考までに。
<メリット>
・動画のエンコード(変換速度)が早くなる。
・マルチコアCPUのエンコードに正式に対応。
・最新のFFmpegに追加された新しいコマンドを利用可能。
・nVIDEAのPyhsX対応エンコードプログラム(名称忘れました)に対応。(未検証)
<デメリット>
・差し替えにはファイル操作を必要とするため初心者向きではない。
・動画変換君内包のFFmpegで利用可能な一部の命令が使えなくなる。
・コマンドが大幅に変更追加されているため依存の iniファイル は全て使用不可能。
・謎の不具合当、起こる可能性が増える。
FFmpegの差し替え方法には色々ありますが、標準付属のプロファイルが使えなくなると不便なので当サイトでは 動画
変換君wiki で推奨している 「 最新版の FFmpeg をリネームして追加する方法 」 で行きたいと思います。
まずは最新版 FFmpeg rev.16686 のダウンロードから。
あべちん氏のサイト お気に入りの動画を携帯で見よう から 最新版FFmpeg(2009/1/20現在) FFmpeg rev.16686 の
Windows用 バイナリをダウンロードしてください。
最新版 FFmpeg rev.18607 が2009年04月19日から公開されています。
一部のプロファイルですがPSPで再生できることを確認済みです。
ひとつ前のバージョンとなる FFmpeg rev.18302 のバイナリでは公開しているiniファイルの全てのプロファイルの動作を
確認しています。
2009/06/24
Fmpeg rev.18822 〜 rev.19256 はAACのエンコード(出力)ができないため公開しているプロファイルはそのままでは利
用できません。公開しているプロファイルを対応させる予定はありませんので FFmpeg rev.18607 以前のバイナリを利
用してください。
2009/07/16
最新版の FFFmpeg rev.19390 からAACのエンコードが可能となったようです。
テスト段階かつ新しい仕様のため公開しているプロファイルは対応していません。
AACの変換が正常に行えるようになるまでは対応させる予定はありませんので FFmpeg rev.18607 以前のバイナリを
利用してください。
動作検証済み
FFmpegバージョンリスト
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動作確認状況
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動作検証済み
FFmpegバージョンリスト
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動作確認状況
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FFmpeg rev.16517
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動作確認済み
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FFmpeg rev.16686
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動作確認済み
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FFmpeg rev.16905
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動作確認済み
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FFmpeg rev.17160
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一部動作確認済み
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FFmpeg rev.17394
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動作未確認
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FFmpeg rev.17472
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動作未確認
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FFmpeg rev.17735
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一部動作確認済み
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FFmpeg rev.17954
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一部動作確認済み
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FFmpeg rev.18302
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動作確認済み
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FFmpeg rev.18607
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動作確認済み
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FFmpeg rev.18822
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非対応
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FFmpeg rev.18930
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非対応
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FFmpeg rev.19079
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非対応
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FFmpeg rev.19205
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非対応
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FFmpeg rev.19256
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非対応
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FFmpeg rev.19390
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非対応
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FFmpeg rev.19598
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非対応
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FFmpeg rev.19667
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非対応
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FFmpeg rev.19748
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非対応
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FFmpeg rev.19754
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非対応
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FFmpeg rev.19883
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非対応
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-
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-
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バイナリには 「 標準タイプ、Pentium4最適化版、Core2最適化版、Athlon64最適化版、Phenom最適化版 」 など種類
がありますので、自分のパソコン環境に合わせてファイルを選択してダウンロードしてください。ファイルをダウンロードし
たら解凍します。(当サイトでは Intel Core2 向けバイナリを使用しています。)
ダウンロードしたファイルを解答すると 「 ffmpeg.exe(又はffmpeg) 」 というファイルが出てくると思います。
(注意:拡張子が見えない方はカッコ内を参照)
ファイルネームを ffmpeg.exe(又はffmpeg) から 「 ffmpeg2.exe (ffmpeg2) 」 へとリネームしてください。
(注意:拡張子が見えない方はカッコ内を参照)
リネームした ffmpeg2.exe を動画変換君の 「 \3GP_Converter034\cores 」 へコピーします。
以上で最新のFFmpeg を利用する準備は完了です。
今回も前回同様だれでも簡単にプロファイルを利用できるように ini ファイルを作成してみました。下記のリンクからダ
ウンロード可能です。(アップローダーなどは使用してません。)
Item(プロファイル)のカスタマイズサンプルは
PSP-1000/2000(CFW5.00M33-4/M33-6)、PSP-3000(FW4.21)にて
再生出来ることを確認しています。
当サイトの管理人は下記のプロファイルの正常動作を保障しません。
利用する場合は必ず自己責任でお願いします。
「 変換出来ない、使い方が分からない 」 などの初歩的な質問には
一切お答えしませんので分かる方のみ利用してください。
動画変換君の使い方は作者様のサイトを参照してください。
動画変換君に関しての質問はwikiの掲示板をご利用ください。
FFmpegのコマンドについての質問にはお答えできません。
海外の本家サイトをご覧ください。
下記の圧縮ファイルは他のサイトへの再アップ(無断転載)
商用雑誌への無断掲載を禁止します。
上記の注意事項に同意した方のみダウンロードしてください。
File Download >> psp_profile3_01.zip
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ファイルは zip 形式で圧縮しています。
Lhaplus などの解凍ツールを使用して解凍してください。
今回は ini ファイルでの公開ですのでコピペなどで不具合は起こらないと思います。
変換後の動画ファイルの再生テストは行っていますので 「 再生できないファイルです 」 などのエラーは出ないと思い
ます。
変換できる動画ファイルの種類については ffmpeg や使用するパソコンにインストールしているコーデックの種類や相性
により変わりますのでここでは紹介できません。
動画変換君を以前から利用している方も動画を変換するまに AviSynth 2.5.7 と ffdshow / QuickTime の最新版をイン
ストールすることをお勧めします。
●大容量メモリースティックを準備!
パソコン側の準備のあとはメモリースティック(以下:メモステ)の準備です。
動画ファイルはどうしてもファイルサイズが肥大してしまいます。最低でも4GB、可能なら8GBか16GBのメモステは欲し
いところです。
現在は大容量メモステも 16GB で約1万円、8GB で5千円にまで値下がりしています。
買いなおすと損なので予算に合わせて出来るだけ大容量のメモステを購入しましょう。

ファイルをダウンロードして解凍すると 「 psp_profile3_01 」 というフォルダが作成されます。
そのフォルダの中に 「 Transcoding_PSP_16686h.264dama.ini 」 というファイルがあると思います。そのファイルを 「
\3GP_Converter034\default_setting 」 フォルダへコピーしてください。
その後、「 \3GP_Converter034 」 フォルダ内の Setup.exe をダブルクリックして
「 ffmpeg16686対応 PSP/H.264(AVC) Dama カスタム Ver1.0b 」を選択して 「 設定 」 をクリックして読み込みます。
動画変換君を起動すると下記の13種類のItem(プロファイル)を利用可能になります。
あとは動画ファイルを変換するのみ!
お勧めItem(プロファイル)は 「 Ver16686/480x272/30fps/VBR QB20/ステレオ 」 です。
VBR形式のため十分な画質を維持しつつファイルサイズを抑えることができます。
その5 〜 変換した動画ファイルの再生方法と注意事項
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変換した動画ファイルはメモステのルートにある 「 VIDEO 」 フォルダに入れてください。
フォルダが無いときは作成しましょう。
メモステにコピーしたらあとはXMBメニューから選択して再生するのみ(^-^
変換した動画ファイルのファイル名に制限はありません。2バイト文字でも再生可能です。
例外として 3.71 Fatmsmod patch for 5.00 を入れている場合は2バイト文字を含むファイルネームの動画ファイル
は再生出来ません。
動画変換君 PSP向けAVCプロファイル3 〜 Item解説
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MP4ファイル変換設定
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形式
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ファイルサイズ
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画質
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Ver16686/480x272/30fps/ 512kbps/ステレオ
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AVC
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121MB
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やや悪い
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Ver16686/480x272/30fps/ 768kbps/ステレオ
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AVC
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167MB
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並
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Ver16686/480x272/30fps/1024kbps/ステレオ
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AVC
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214MB
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良好
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Ver16686/480x272/30fps/1500kbps/ステレオ
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AVC
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300MB
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最良
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Ver16686/720x480/30fps/ 768kbps/ステレオ
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AVC
|
167MB
|
やや悪い
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Ver16686/720x480/30fps/1024kbps/ステレオ
|
AVC
|
214MB
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並
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Ver16686/720x480/30fps/1500kbps/ステレオ
|
AVC
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300MB
|
良好
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Ver16686/720x480/30fps/2000kbps/ステレオ
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AVC
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390MB
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最良
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Ver16686/480x272/30fps/VBR QB22/ステレオ
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AVC/VBR
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114MB
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並
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Ver16686/480x272/30fps/VBR QB20/ステレオ
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AVC/VBR
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137MB
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良好
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Ver16686/480x272/30fps/VBR QB15/ステレオ
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AVC/VBR
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230MB
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最良
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Ver16686/720x480/30fps/VBR QB20/ステレオ
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AVC/VBR
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234MB
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良好
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Ver16686/720x480/30fps/VBR QB15/ステレオ
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AVC/VBR
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456MB
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最良
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まだ見てない方は一度参照してください。
今回は 「 480x272固定ビットレートを4個、720x480固定ビットレートを4個、480x272可変ビットレートを3個、720x480可
変ビットレートを2個 」 の合計13個のItemを用意してみました。
使い勝手の良さ、ファイルサイズ、画質との兼ね合いを考えて設定しています。
前回同様、ffmpegのコマンドを完全に理解していない状態で作成したので無駄なコマンドなどあるかもしれませんので、
詳しい方は不用な部分は削除して利用してください。
変換後のファイルサイズの目安になるように FFmpeg16686 を使用してDivx6.25+MP3 で圧縮された 704x396ドット /
326MB / 約25分 の動画ファイルの変換後のファイルサイズを載せています。ファイルサイズは変換元の動画ファイルの
内容によって変化しますので参考までに。
(PSP 480x272の動画再生 で使用したファイルと多分同じ物を使用しています。)
VBR(カヘンビットレート)変換の場合、標準の動画変換君向けカスタム ini ファイルよりファイルサイズは大きくなってい
ます。アニメ以外のドラマや映画などで露骨にファイルサイズが大きくなる傾向があるので変換後のファイルサイズを小
さくしたい場合は新しく用意したQB22を利用するか標準の動画変換君の利用をお勧めします。
●-threads コマンドについて
マルチコアエンコードを行う -threads コマンドは追加していません。
マルチコアCPUを搭載するパソコンで -threads コマンドを使用するとエンコード時間がかなり早くなるので利用したい方
は追加してみてください。
例)Command0=""<%AppPath%>\cores\ffmpeg2" -threads 4 -y -i ・・・
●アスペクト比について
最新のFFmpegでは入力ソースにあわせて自動的にアスペクト比が設定されるようです。
そのため個別に設定する必要はありません。
強制的にアスペクト比を固定・変更したい場合は各自コマンドを追加してください。
(注意:PSPでの再生ではアスペクト比情報は無効のため設定しても意味はありません。)
コマンドは 「 -aspect 4:3 or -aspect 16:9 」
変換速度の遅いことで有名な動画変換君のエンコード速度を高速化する方法を紹介します。
3GP_Converter.ini の内容を書き換えることで FFmpegの優先度を変更します。
最新版FFmpegでも有効なのかは不明ですので自己責任で試してください。
ExePriority の数値を標準の 「 0 」 から 1〜3 の任意の数値へ変更してください。
自分の場合は他のアプリに影響が出にくいように 「 1 」 に設定しています。
< ExePriority用の数値の説明 ( Wikiより転載 ) >
・"0" = 低 (デフォルト、推奨)
・"1" = 普通
・"2" = 高
・"3" = リアルタイム
動画変換君 〜 WMVファイルをPSP向けに変換で音ズレ発生?!
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最新のFFmpegを利用する場合、以前の対策方法では音ズレが発生してしまいました。
全ての音ズレに対応は出来ないと思いますがとりあえず効果のある対策方法を紹介します。
最新版の AviSynth 2.57 をインストールしていない方はダウンロードしてインストールしてください。(Avisynthの最新版
のダウンロードはこちらから)
AviSynth2.57をダウンロードしてインストールしたら
「\3GP_Converter034\cores\AVS_Skelton.avs」をメモ帳で開き
--------
# 3GP_Converter AVS-Mode skelton
DirectShowSource("<%InputFile%>",fps=30,convertfps=true)
return last
--------
と書き換えてください。上のテキストをコピペでもかまいません。
これで新型プロファイルで音ズレしないで変換できるファイルが増えると思います。
以前は動画ファイルを読み込む際のフレームレート(fps)をWiki推奨の 23.976 に設定していましたが今回は作成した
Item にあわせて 30 に設定しています。
ただし、旧バージョンの ffmpeg を使用するItemを利用した場合は動画変換で音ズレしてしまう可能性があるため各自
実験・検証してみてください。
「 最新FFmpeg用のプロファイルを早く使ってみたい 」 という要望がかなり多いため、コンテンツを急ぎ作成して PSP向
けの iniファイル を公開しました。変換後の動画ファイルは PSP で再生テスト済みですので不具合などはないと思いま
す。
最新版 FFmpeg を導入することで変換速度の向上を体感できると思います。使用するパソコンのスペックにもよります
が、連続してファイルを変換している方や長時間の映画などをエンコードする場合は効果が大きいと思います。
新しい iniファイル を使用して変換した動画の画質も問題ないと思いますが時間の関係で追加されたコマンドなどは利
用していないので好みのに合わせてコマンドを追加するなりしてカスタマイズしてください。
WMV形式からの変換時の音ズレ対策のみやや不安ですが、依存の iniファイル も併用可能ですので一度試して効果を
体験してもらえればと思います。
今回は暫定公開のため ini ファイルは未完成な状態です。使用してみた感想やお勧めの追加コマンドなどをメールして
もらえると今後のカスタマイズに反映できると思います。
問い合わせの多い 2passエンコード については追加する予定はありませんm(_ _)m
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