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自民総裁選5候補 オール世襲、女性0…演出も“古っ”

5候補、早期解散を要求 手を取り合う5候補
自民党総裁選に出馬し、共同記者会見を前に手を取り合う(左から)林政調会長代理、石原幹事長、町村元外相、石破前政調会長、安倍元首相
Photo By 共同 

 自民党の谷垣禎一総裁の任期満了に伴う総裁選が14日告示され、26日の投開票に向け選挙戦が始まった。届け出順に安倍晋三元首相(57)、石破茂前政調会長(55)、町村信孝元外相(67)、石原伸晃幹事長(55)、林芳正政調会長代理(51)の5氏が立候補。衆院選で第1党に返り咲けるとの期待もあり「次期首相」をにらんだ論戦に党内は盛り上がるが、識者からは冷ややかな声が上がった。

 08年9月の総裁選以来の5候補による乱戦。次期衆院選の「顔」を決める争いで、元首相、都知事の息子、軍事オタクなどバラエティーに富んだ顔ぶれが並ぶが、放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏は「5人とも世襲議員。“自民党は変わった”と言っているけれど、古くさいイメージは拭えない。せめて1人でも世襲ではない議員を擁立するべきだった」と批判。放送作家の山田美保子氏も「“やっぱり日本人て世襲なのね”と思える顔ぶれ。女性が1人でもいれば、私を含め世間の注目度も随分違うのに」と指摘した。

 告示後には、党本部で所見発表演説会と共同会見を実施した。デーブ氏は「5人合わせてやっと一人前という感じで物足りない。感動させるような話術がなく、これでは余計に次期衆院選で橋下徹大阪市長を目立たせてしまう」と指摘。また、「米大統領選にならって総裁選をもっとショーアップした方がいい」(山田氏)、「演出が古い」(デーブ氏)など放送関係者ならではの視点で辛口のコメントも。

 選挙戦は国会議員票で優位に進める石原氏と、地方票に期待できる石破氏に、安倍氏が絡む展開となりそうだ。政治評論家の浅川博忠氏は、前日13日に石原氏がテレビ番組で福島第1原発事故に関連し「福島原発第1サティアン」と発言したことを挙げ「石原支持の幹部に会ったら“本人に失言についてきつく注意する”と言っていた。選挙の顔としては見栄えはいいが、失言が続けば首相としての資質に不安感を与えてしまう。投開票までにもう1回失言をしたら当選は厳しい」と説明。「穴馬の安倍氏が首相経験を生かして会見でもメリハリよく発言していた。存在感を大きくしている」と解説した。

 5候補は、15日の東京・有楽町を皮切りに、投開票日までに全国19カ所で演説会を開催する。浅川氏は「衆院選に弾みを付けるための党の宣伝」とみる。山田氏も「国民不在でしらけてしまう。“勝手にやってろ”に近い感覚」と冷ややかだ。

[ 2012年9月15日 06:00 ]

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