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セアカゴケグモ、次々発見…香川県
特定外来生物の毒グモ「セアカゴケグモ」の発見が、香川県内で相次いでいる。
2009年に初めて確認された坂出市の番の州地区で1~6日に計77匹が見つかり、小豆島でも10日に30匹以上が確認された。卵塊も見つかり、繁殖を繰り返していることが確実に。県は「攻撃性の低いクモなので、見つけた場合は慌てずに駆除してほしい」と呼びかけている。
原産は豪州
セアカゴケグモは元々、オーストラリアが原産。南太平洋地域から東南アジアにかけての広く分布している。全体が黒っぽく、丸い腹部の上下に帯状の赤い斑紋があることから「セアカ」の名がついた。
3~4ミリの雄に対し、雌は10~15ミリと大きく、人をかむのは雌だけとされる。
国内では1995年、大阪府高石市内で初めて見つかり、その後、急速に生息域が拡大。これまでに21府県で確認されている。
繁 殖
ほぼ全域で生息が確認されている大阪府の担当者は「人知れず繁殖し、まとまった数で見つかる場合が多い」という。今回の県内のケースは、その通りの展開になった。
1日に番の州の市道で2匹が見つかったのをきっかけに、6日までに近くの瀬戸大橋記念公園周辺や企業の敷地内から続々と見つかった。県内では09年9月に番の州で2匹見つかったのが最初。その頃から繁殖を重ねていた可能性がある。さらに小豆島町内のビニールハウスでも10日、卵塊とともに見つかった。6月頃から出没していたという。
高石市で初めて捕獲した追手門学院大学の西川
駆 除
かまれると、針で刺されたような痛みを感じ、徐々に腫れが広がる。悪化すると手足の痛みやけいれんが起こることもあり、すぐに受診することが必要だ。ただ、今年7月末までに60人がかまれる被害のあった大阪府では、命にかかわるほどの重症例はないという。
西川名誉教授によると、生息しているのは日当たりが良い場所。ブロックの水抜き穴や側溝のふた、自動販売機の裏などが多く、家庭ではプランターも。庭先に出しっぱなしのサンダルに潜んでいることもある。
見つけたら、素手では触らず、殺虫剤をかけるか踏みつぶして駆除する。卵塊は殺虫剤が効きにくく、食器洗剤の薄め液につけるか、熱湯をかけるのが有効という。西川名誉教授は「絶滅させるのは難しくても、こまめに駆除すれば生息密度をかなり下げることは可能だ」と指摘している。(浅田真理)
(2012年9月14日 読売新聞)
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