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【大リーグ】

黒田が引退表明の金本に現役続行の勧め 「まだできる。メジャーではよくある」と

2012年9月14日 紙面から

 【ボストン穐村賢】アニキ〜、カムバック〜。ヤンキースの黒田博樹投手(37)は12日(日本時間13日)、広島時代の先輩で親交深い金本知憲外野手(44)=阪神=の今季限りでの引退報道を受け、「まだできる」と引退撤回での現役復帰の勧めを説いた。5年のブランクをへて米独立リーグで復帰した、メジャー通算354勝右腕のロジャー・クレメンス(50)らを例にとり、「メジャーでは引退を撤回する人がたくさんいる。もう一度考え直してほしい」とその早過ぎる幕引きを惜しみ、現役続行を強力にプッシュした。

 数々の偉業を達成した偉大な先輩だからこそ、黒田もせんえつとは思いながら言わずにはいられなかった。

 「(ニュースを見ても)実感が湧かなかった。金本さんの気が変われば、パ・リーグにいってDH(指名打者)をやって、いけるところまで挑戦してるところを見たい。まだやれると思う。アメリカでも引退を撤回する人はたくさんいる」

 右肩のけがで守備は思うに任せなくても、打撃は全くさび付いてはいない。広島時代の大先輩である金本の引退を聞いた黒田は引退を惜しみながらも、自らの思いを熱く語った。

 その言葉通りメジャーには一度は引退、第一線を退きながら、現役復帰した例がいくつもある。最近では史上最多7度のサイ・ヤング賞にも輝いた豪腕クレメンスが独立リーグのシュガーランドで復帰した。最速88マイル(約142キロ)の直球に加え、スライダーにスプリットと切れ味鋭い変化球も健在。これまで2度登板し、イニングこそ少ないが、いずれも無失点。今季中に古巣アストロズでのメジャー復帰もうわさされるなど、5年のブランクを感じさせない投球を見せている。

 打者では通算555本塁打のマニー・ラミレス外野手(40)。レイズ在籍時の2011年シーズン開幕直後に薬物規定違反で50試合の出場停止処分が科され、嫌気がさして電撃引退も、昨オフにアスレチックスとマイナー契約を結んで現役復帰。結局、メジャー昇格できず、6月中旬に出場機会を求めて退団したが、春季キャンプでは2本塁打を記録するなど、往年の輝きを見せた。

 そんな現状を知っているからこそ黒田は報道陣を通して訴えかけた。

 「もう一言だけ金本さんに言っておいてください。思い直してやり直したらどうですかって。せっかくここまで来た人。人ができないことをとことんやってほしい」

 金本本人の熟考の末の決断を尊重しつつも、声を大にして「鉄人」に現役復帰を促さずにはいられなかったようだ。

 

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