飲酒:キッチンドリンカーはなぜ増える

週に1回以上飲酒する韓国の女性、30代で40%、40代は51%

 韓国では現在、いわゆる「キッチンドリンカー(家庭内で過量の飲酒を繰り返す女性)」として病院で治療を受けている人だけでなく、「潜在的な」キッチンドリンカーも増えている。理由は、酒を飲む主婦が大幅に増えているからだ。保健福祉部(省に相当)と疾病管理本部が今年4月に発表した「2010年国民健康統計」によると、月に1回以上酒を飲む30代・40代女性の割合は、30代で49.1%、40代で50.6%に達した。5年前に行われた同じ調査と比べると、30代は7.9ポイント、40代は12ポイント増えている。週に2回以上、1回につき焼酒(韓国式焼酎)を5杯以上を飲む「暴飲者」の割合は、30代が9%、40代女性は7%に達した。30代・40代女性の人口794万人のうち、60万人(7.5%)が暴飲者ということになる。

 取材チームがタサラン中央病院の入院患者を分析したところ、全患者220人のうち56人が女性で、このうち主婦は44人に達した。病院の関係者は「2-3年の間に、入院治療を受ける女性患者の数は4倍以上に増えた」と語った。

 これらの女性がキッチンドリンカーになった理由は何か。取材チームがタサラン中央病院に依頼し、かつて病院で治療を受けたか、現在治療を受けているキッチンドリンカー100人を分析した結果、62人が「夫の不倫」「しゅうとめとの対立」を理由に挙げた。さらに、うつ病(28人)、職場でのストレス(6人)がこれに続いた。

 キッチンドリンカーが増えている理由は、主婦が飲酒問題で専門家に相談することを嫌がり、また実際に治療を受ける場も不足しているからだ。韓国国内には現在、保健福祉部が指定したアルコール疾患専門病院が6カ所、相談センターが約40カ所ある。

ナム・ジョンミ記者
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