『要術』に記されている「炙鴨」が中国におけるローストダックの先駆けです。『飲膳』に出てくるローストダックが現在の北京ダックの起源と言われています。
北京ダックはかつて明朝宮廷の高級料理で宮廷では「金陵ダック」と呼ばれていました。15世紀初期、明朝が都を北京に移すと同時に、ローストダックの調理技術も北京に伝わりました。北京ダックは皇帝や宮廷の人々に愛され、清の時代には宮廷料理としての地位をさらに高めました。
全聚徳は清朝同治三年(1864年)に楊全仁氏によって創業され、すでに140年の歳月が経ちました。楊氏は鶏やアヒルの肉を売って生計を立てていましたが、干し果物屋「徳聚全」が倒産したきっかけに、全財産を投じてその店を買い取りました。
その後、風水師のアドバイスに従い名前を「全聚徳」に改め、宮廷で炙り鴨を調理していた料理人孫氏を迎え、炙り炉による絶妙な美味しさの鴨料理を宮廷から民間へと伝えました。歴史の本によると全聚徳の北京ダックについて、「それを越える料理は無い。最高の北京ダックだ。」と記されています。
左側は、1933年の全聚徳北京店の光景の写真です。
現在、北京首都博物館に収められています。