大津市議会:いじめ防止に「子どもの役割」条例案
毎日新聞 2012年09月14日 02時47分
大津市立中学校2年の男子生徒が自殺した問題を受けて、同市議会の主要会派は、いじめを発見した子どもに学校などへの相談を求めた「子どものいじめ防止条例」案をまとめた。12月議会に提案し、成立する見通しだ。市議会関係者によると、制定されれば、いじめ防止に関して「子どもの役割」を明記した初めての条例となる。
条例案は「子どもの役割」として、「いじめを発見した場合(疑いも含む)及び友達から相談を受けた場合は家族、学校に相談する」とした。子どもは小学生から高校生までと定義している。
また、学校の責務として「いじめを把握した場合には、その解決に向け速やかに、組織的対応を講じなければならない」と定めた。保護者にも、いじめに気付いた時点で「速やかに市、学校、関係機関等に相談または通報しなければならない」としている。いずれも罰則規定などはない。
同市議会は自殺問題を受け、いじめ防止条例案を全会派でまとめることを決めていた。しかし、共産党市議団は「子どもの役割」の規定について、「子どもの行動を条例で押しつければ逆に追い詰めかねない。大津市の条例は全国への影響も大きい」と反対している。