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国際
中国で外国人記者への危害増加 記者団体が懸念表明
2012.8.22 23:58
[中国]
【北京=川越一】中国で取材中の外国人記者が公安当局者らに危害を加えられるケースが増えており、北京、上海、香港の外国人記者団体は22日までに声明を出し、強い懸念を表明した。
声明などによると、江蘇省南通市で7月下旬、大規模デモを取材していた日本人記者が暴行され、カメラを奪われた。8月に入ってからも、重慶市トップを解任された薄煕来氏の妻に対する公判が開かれた安徽省合肥市の裁判所前で、香港を拠点とするテレビ局のリポーターが暴行を受けた。
さらに河南省ではドイツ人記者が襲われ、約9時間にわたって拘束されたほか、内モンゴル自治区でもポーランドと米国の記者が尾行され、脅迫を受けたという。反日感情が増幅する中、地方都市で日本人記者が暴行された事例も伝えられている。
中国では表向き、2008年の北京五輪を契機に外国人記者に対する規制が緩和された。しかし、それが現場レベルの公安当局者らに周知徹底されているのは大都市に限られている。
共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報(英語版)によると、中国の専門家も「地方幹部の利益を守るという重圧を受けている地方政府は、中央政府と連動して行動していない可能性がある」と指摘。外国人記者を標的にしているわけではないとしつつ、地方当局者に報道陣への対応を改善するよう促している。
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