北朝鮮 韓国の支援協議を拒否

9月12日 23時1分

大雨や台風による大きな被害が伝えられている北朝鮮は、韓国が提案した食品や医薬品の支援のための実務協議を拒否する考えを示しました。

北朝鮮では、ことし６月から７月にかけての大雨や先月の台風で、死者・行方不明者が５００人以上に上るなど大きな被害が伝えられており、韓国政府は、赤十字を通して支援の在り方を話し合う実務協議を提案していました。
これに対して、北朝鮮が支援物資の品目や量を示すよう求めてきたため、韓国統一省は、１１日、小麦粉１万トンやインスタントラーメン３００万食、それに医薬品など日本円で７億円相当の支援をする考えを伝えました。
しかし、北朝鮮は１２日、文書で回答し、韓国側が示した品目に不満があるとしたうえで、「そんな支援は必要ない」として、韓国の支援を拒否する考えを伝えてきたということです。
北朝鮮は去年も水害に見舞われ、北朝鮮がコメやセメントを求めたのに対し、韓国が乳幼児用の栄養食や菓子などの支援を表明し、結局、支援が実現しませんでした。任期が残り僅かとなっているイ・ミョンバク政権としては、水害支援をきっかけに対話の糸口を探りたい考えがあったものとみられますが、今回、北朝鮮が支援を拒否してきたことで、冷え込んでいる南北関係の改善は見通しが立たない状況です。