神札:頒布140周年記念、神宮大麻の歴史など紹介 伊勢・徴古館で企画展 /三重
毎日新聞 2012年09月08日 地方版
伊勢市神田久志本町の神宮徴古館で、伊勢神宮の神札(おふだ)「神宮大麻」の頒布140周年を記念した企画展「神札と伊勢信仰」が開かれている。神宮大麻の歴史や、奉製工程など分かりやすく紹介している。12月2日まで。
神棚などに祭られている神宮の大麻は、江戸時代の御師(おんし)が崇敬者のために全国に頒布した「御祓(おはらい)大麻」が起源。御師制度が廃止された1872年から、神宮が神宮大麻の奉製・頒布を始めた。
会場には、一般よりも大きい、宮家や皇族などに献上される大麻が初公開されているのをはじめ、現存最古のの伊勢暦、祈とうのため出向く御師が大麻を作るために使ったと思われる「御祓大麻祓具(おはらいたいまはらえぐ)」など、貴重な資料が展示されている。また、大麻が家庭に届くまでの奉製作業をパネルや工程品で紹介している。
昨年度、崇敬者に頒布した大麻の数は888万545体。1900年度の統計開始以降で最も多かったのは44年度の1334万9511体で、最少は48年度の504万2213体という。
入館料は大人300円、高大生150円、小中学生100円。月曜休館。【木村文彦】
〔三重版〕