プリントの手順 必要なものは引き伸ばし機、レンズ、イーゼルマスク、セーフティライト、バットと竹ピンをそれぞれ薬品の種類だけ、時計、ブロアー。これだけあれば何とか事足ります。 |
まず薬品を溶かしておく。フィルムのところでも説明したように出来れば現像液は一番最後に溶かしておきます。 | |
それぞれの配置。引き伸ばし機に近い順に現像液、停止液、定着液のバットを置きます。そして薬品をバットに移し替えるのですがやはり現像液は最後にします。停止、定着液が少しでも現像バットに入ったな、と思ったらバットを洗ってから現像液を移し替えます。 | |
レンズは取り付けておきます。絞りは開放にしておきましょう。ネガフィルムはネガキャリアに挟んでからブロアーで埃を取り引き延ばし機にセットしておきます。 | |
セーフティライトをつけ部屋の照明を消します。 | |
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引き伸ばし機のランプを点灯させ上下させてイーゼルマスクの画面サイズに合わせてからピントを調節します。上下させるノブとピント合わせのノブは必ず別々ですから間違えないで下さい。
フォーカシングスコープを使ってピント合わせをする場合はレンズの光軸状で行わないとけられて見えづらいはずです。左の図のようにフィルム粒子がはっきり見えるはずです。 最後にレンズを絞り込みます。絞りは開放から1、2段くらいでいいでしょう。 |
引き伸ばし機のライトを消します。印画紙を出してイーゼルマスクに挟みます。イーゼルマスクの位置がずれないように気を付けて下さい。紙の表は触るとつるつるしていますのですぐ分かります。 | |
まず試し焼きをしてみましょう。それで露光を決定します。黒紙を用意して下さい。 最初たとえば3秒から露光を始めるとします。印画紙全体を3秒露光してしまいます。次に印画紙の端1、2cm黒紙で覆い、その後1秒毎に黒紙を1、2cmづつずらしながら露光します。 |
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黒紙で一番最初に覆った部分の露光が3秒とすればその右側は1秒ずつ多く露光しているのですから図のように段階露光されているはずです。これを現像、停止、定着処理してどの部分が適正露光か実際に目で確認して実際の露光量を決めていくわけです。 |
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現像処理
現像液には印画紙の膜面を下にしていれ竹ピンでつまんで攪拌します。この時大事なのはきちんと現像時間を守ることです。印画紙が黒くなってきたからといって途中で上げないように。たとえメインが適正な濃度になってもハイライトやシャドーの部分にしまりが無くなり全体的にはコントラストも無く妙なトーンに仕上がってしまいます。90秒という時間が長いか短いか。確実に仕上がりに影響してきます。 右の写真では上は適正露光を与えて現像したもの、下は露光のかけすぎで現像時間終了前に黒くなってしまったため現像液から早く取り出してしまった例です。黒のしまりもなくコントラストの低い写真になっています。 きちんと時間通り現像した上で露光時間を決定しまた焼き直しましょう。 現像液に規定時間以上浸けておくとゆっくりではありますがやはり現像が進行してしまいます。 |
停止処理
停止液にいれる時現像液を切ってから入れましょう。入れてから最初は攪拌してやります。30秒ほどですから手間を惜しまないように。 現像をストップさせるとともにアルカリ性の現像液を中和させます。これが不十分だと定着液の疲労が早くなります。 |
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定着処理
定着液には規定時間以上つけても構いません。と言いますのは目で処理が確認できないからです。また少し疲労した液を使えば当然時間延長を考えなくてはなりません。 定着処理を怠ると後で写真が黒くなったり(感光してしまう)、長い時間が経過すると像が薄くなってきます。 |
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水洗処理
気長に流水で洗ってやりましょう。膜面を下に向けておきます。定着液が残っていますと古くなるにつれ像が消えていくなどしてしまいます。まだ臭いが残っているようでは不十分です。 |
乾燥
RCペーパーはタオルで水気を拭き取っても構いません。ただ、擦るのではなく上からタオルを押し付けるようにして水気を取ってやります。湿っていると付いた埃も取り難いかもしれませんが乾けば簡単に取れます。 拭き取った後は洗濯用のクリップ付きハンガーにでも余白の部分をとめてぶら下げておきます。 |