認証受けた学校用家具から基準超のホルムアルデヒド

 国際がん研究機関(IARC)により発がん性物質に指定されている「ホルムアルデヒド」を多く含む学校用家具や家庭用台所設備が、長期にわたりKSマーク(韓国標準協会〈KSA〉の認証マーク)を付けて流通していたことが、12日までに分かった。

 知識経済部(省に相当)の技術標準院が与党セヌリ党の鄭宇沢(チョン・ウテク)国会議員に提出した資料によると、2009年から昨年7月にかけ、KS認証を受けた10ブランドの学校用家具・台所設備14製品から基準値を上回るホルムアルデヒドが検出された。

 学校用家具や台所設備のホルムアルデヒド放散量基準は、1リットル当たり0.5ミリグラム以下と定められている。大邱市の学校に学校用家具を納品するY社は昨年10月、いす3製品から1リットル当たり0.6-0.8ミリグラムのホルムアルデヒドが検出され、今年2月にKSマークの表示停止3カ月、販売停止3カ月の処分を受けた。また、調達庁に納品するS社も、生徒用の机やいすから基準値を上回るホルムアルデヒドが検出され、今年5月にKSマークの表示停止・販売停止3カ月の処分を下された。

 家庭用台所設備を手掛けるZ社は、昨年11月に同社の製品から1リットル当たり最大で8.3ミリグラムのホルムアルデヒドが検出され、KS認証の取り消しが検討されている。このほか、台所設備を販売するH社、学校用家具メーカーのJ社などの製品からも、基準値を上回るホルムアルデヒドが検出された。

 ホルムアルデヒドは呼吸や皮膚から体内に吸収され、シックハウス症候群やアトピー、ぜんそく、鼻炎の原因になる。無気力、嘔吐、頭痛などの症状を引き起こすこともあり、体内に蓄積されると消化器官や神経などに致命的な影響を与える。鄭議員側によると、09年から昨年7月にかけて計35の製品に対するKS認証が取り消された。この中には凝固点のテストに合格していない自動車用不凍液、断熱性能が不十分な断熱材、温度が過剰に上昇する配線用コネクターなど、安全性に問題のある製品が含まれていたという。

宣政敏(ソン・ジョンミン)記者
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