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色も味もウソ!あきれてしまう (害)ニセモノ食品

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市民権を得た(?)コピー食品

ヘルシー志向の高まりで、バターの代用品だった植物油製マーガリンが、低カロリーで、コレステロール防止食品として、むしろ一般家庭に歓迎され、市民権を得てきたように、最近では植物性油脂の生クリームや、大豆油から作るチーズまでが登場。第二、第三のマーガリン的存在をねらっています。もはやコピー食品は、それなりに市民権を得ているとも言われ、コピー食品のヒット、カニかまぼこは今や100億円産業です。これが大好きでわざわざ買う人も多いとか。思えば昔の、魚肉ソーセージの人気もそうでした。これはあとで殺菌漂白剤のAF2の発ガン性が問題になったことを思い出します。コピー食品は、本当に市民権を得たと言っていいのでしょうか?本当にヘルシーなのしょうか?

原料と色は天然系でも、味は化学合成物質で
カニかま
まず原料のタラの冷凍すり身には、品質保持のため重合リン酸塩が使われていますが、これは原料のキャリーオーバー(もちこし)として表示義務がありません。タラの味を消し、カニ風味にするためにグルタミン酸ソーダ、グリシコハク酸など数種類の化学調味料と香りがたっぷり添加されます。またPH調整剤ほか、製造の過程で使われる表示されない加工助剤などの不安もあるかまぼこです。

アレルギーに要注意のマーガリン
マーガリン
原料の油は大豆やコーンその他の混合植物性油脂で、三大アレルゲンの一つである大豆は、アレルギー体質の人の除去対象食品になっています。そうでない人でも、最近は植物性油のとり過ぎ(特に不飽和脂肪酸の多い紅花油など)は体内で酸化を進めアレルギーを誘発しやすい体質を作ります。マーガリンは、液体状の植物油を無理に固めるため、水素添加で硬化油にし、さらに乳化剤などが欠かせません。

植物性だからヘルシーとはいえません
ホイップ
最近よく使われるコーヒーのミルクは、脱脂粉乳に大豆油などの植物性油や、カゼインナトリウムなどのたんばく質入りのもので、原料を混合させる乳化剤、安定剤の増粘多糖顆、PH調整剤などが添加されています。少量だけ入れるのだから、ぜひ本物のミルクのおいしさを味わいたいもの!乳脂肪の生クリームでもホイップした商品には、分離を防ぎ安定させるために同様の添加物が使われています。植物性というだけでヘルシー、ダイエットと思う人が多いようですが、豆乳にしても輸入大豆のポストハーベスト農薬残留の不安や、添加物の多きから考えて、体に良いとは思えません。

乳酸菌も生きてない、大豆たんぱくチーズなんて
チーズ
アメリカでだいぶ前からはやっていた植物性チーズは、日本ではピザなど業務用に使われていましたが、最近大豆から作った市販のチーズも登場。植物乳たんばく、香料、乳化剤、澱粉、PH調整剤、安定剤、着色料など本来のチーズにないものが多く添加されています。試食してみたら、あと味が悪く気持ち悪くなりました。ナチュラルチーズは、生乳を発酵させ乳酸菌などが生きた健康食品。日本のチーズはほとんどがプロセスチーズ。加熱溶解 し乳化剤、安定剤入りです。

あの手この事でごまかし食品

コピー食品とは別に、食品の鮮度や品質をごまかすための、あの手この手の方法があるのを御存知ですか? れんこんやさつまいもをきれいに見せるためリン酸塩などが使われますが、切りごぼうや洗い里いも、カット野菜にも同様の殺菌と鮮度保持液が使われ、ビタミンCを減少させています。さけの切り身やタラコには、発ガンを誘発する発色剤の亜硝酸塩を、魚の鮮度をごまかすため、目玉に鮮度保持液をスポイトでたらしたり、全身をざぶんと漬けてしまうことなどもされています。その他、まだまだエッと驚くこんなものが…。

弁当やおにぎりにはこんな薬剤が
コンビニ弁当
家で作るおにぎりはすぐまわりがパサバサになるのに、コンビニのお弁当やおにぎりは冷めてもしっとりツヤがあるのはどうしてでしょう?やっぱり秘密がありました。例えばタケダ薬品が業務用に売っている「ライスソフト」は、@古米の臭みがぬけ、Aふっくらと炊き上がるので経済的、B冷えてもパサつかずおいしさが持続される、と宣伝されています。このような改良剤(特殊澱粉、乳化剤、酵素など)の安全性について、メーカー側の返事は「現在調査中」とのこと。高温で活性化する酵素は、突然毒物に変質する可能性もあるのです。それからお弁当や惣菜には、食中毒防止のための殺菌効果のあるアルコール製剤溶液がシューっとスプレーされています。

粉末の酒を、水で溶いて菓子類に?
粉末酒
まさか、粉末酒というものがあるとは知りませんでした。取り寄せたサンプルを、半信半疑で編集部が水で溶いて飲んだら、一応白ワイン、赤ワイン、ブランデー、ラム酒の味で、それらしい色もついています。ブランデーとラム酒の成分表示は、企業秘密で載っていませんでしたが、ワインの方には香料、酸味料、酸化防止剤(亜硫酸塩)とありました。アルコールの表示は?だから酒税法にひっかからず、食品加工や、菓子類に使うのに都合がよいのかもしれません。

豚肉たっぷりの宣伝文句は、ウソ
餃子
かつて大豆たんばくのソイヤミートや、小麦たんばくのグルテンミートは、菜食主義者の肉の代用食でした。あるいは、脱脂大豆などは家畜のエサにされたりもしていました。ところが今では、ヘルシーだからと加工食品に大いばりで増量剤として使われています。餃子、シューマイ、春巻、肉まんなど、原料肉の40%まで植物タンパクを入れてもJASマーク付なのです。ポーク味、ビーフ味、カニ味、何でもござれの化学調味料がつきもの。

古くなった肉の色も、新鮮に見せる添加物
ひき肉
肉の中でもひき肉は特に、時間がたつとすぐ色が茶変してくるのに、店のハンバーグ類などは赤々としたままです。牛肉、豚肉、そしてひき肉には、色を新鮮に見せるニコチン酸アミドという添加物が使われている場合があります。この添加物は以前、肉を食べて手足がしびれ顔が赤くなりブツブツができた人が続出し1982年に食肉や魚介類への使用が禁止されていますが、今だに秘かに食肉業界では量をひかえて使われている様子です。その他、硬い肉をたんばく質分解酵素でやわらかくしたり、牛肉に乳たんばくを注入して霜降り状にする新製品もすでに出現しています。

ほとんどのコピー食品に着色料が

天然系の着色料でも、エンジ虫から抽出して作られる、いちご色のコチニールをはじめ変異原性などが分かっているものは、ラック、ベリー色素、カラメル、ベニバナ黄色など計10種類ほどあります。(P.4のリスト参照)。これらバイオ技術などを駆使して作られる天然物の着色料の毒性については、まだよく実験されていないのが現状です。さらに香料についても、バニラエッセンス他たった数種類しか安全性の検査がされていません。

確かに香料はごく微量しか使いません。しかし日本、いや世界で認められ、使われている天然着色料や香料(中には酵素などを人工的に操作して作られるものも)は、決して安全性のテストが済んで認可されているわけではないのです。

その他の添加物の問題点 体内での複合汚染も心配

ほとんどのコピー食品に使われる着色料の他に気をつけたい添加物の不安を4つあげてみました。

●コピー食品の中で、共通してよく使われる″リン酸塩″は要注意。これは発ガン性はないものの、体内のカルシウムなどを奪って結合し、尿として排出させる働きがあり、その他の鉄分やミネラルにしても同様の作用をします。

リン酸塩は、コピー食品に限らずほとんどの加工食品に使われている添加物です。用途は漂白、結着、品質強化、保水分散、吸湿凝固防止、清澄などです。数種類の添加物名を一括で表示することが許されている乳化剤、安定剤、PH調整剤、膨張剤、酸味料、調味料にも入っています。

めん頬の品質改良剤として使われる、かんすい″にも、リン酸塩に似た添加物が数種類、重合して入っています。その他、さつまいもやれんこんの色を良く見せるためや、カット野菜の鮮度保持のため、清涼飲料水や菓子類の多くにも使われています。

そして、知らず知らずのうちにリン酸塩を取り続けた結果が、最近の子どもの骨が折れやすくなったこと、若い女性の貧血性、中高年の骨粗鬆症などといった現象によく現れています。

●コピー食品の味つけには、アミノ酸などと表示されている化学調味料が不可欠。これはとり過ぎると脳神経系から全身に異常を招きます。

●一括表示される乳化剤や強化剤の中でグリセリン脂肪酸エステルなどは安全ですが、よく似たソルビタン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステルには染色体異常の疑いがあります。

●その他にさまざまな加工の段階で使われる加工助剤、それから原料の中にすでに含まれている添加物は、キャリーオーバー(もちこし)とみなされ、表示されていないので分かりません。表示されていないこれらの添加物は、体内でどう複合的に作用するのか分からない、という不安が残ります。だから少しでも不安な食品を避けるため、表示をよく見て買い物をするようにしましょう(P.4の特に避けたい<あぶない食品添加物一覧>を参考にしてください)。