県内ニュース小林恵さん、トライアスロン最高峰に挑む 7度目、狙う「表彰台」
2012年09月02日 17:00
小林恵さん
ハワイ大会は水泳3.8キロ、自転車180.2キロ、マラソン42.2キロのロングレース。会場のハワイ島はトライアスロンの“聖地”とされ「オリンピックより憧れの大会」(小林さん)だ。出場するには世界各地で開かれる予選で年代別1位(会場によっては2位以内)になることが条件。小林さんは、6月に1800人が参加した愛知県常滑市での予選で女子総合準優勝(プロを除く)、年代別1位となり、ハワイへの切符をつかんだ。 小林さんは中学時代に競泳の選手だった。トライアスロン競技を始めたのは29歳のとき。長男の慶太君がマウンテンバイクを欲しがったのがきっかけだ。自転車店で勧められ、自身もトライアスロン用の中古自転車を購入。シングルマザーとして仕事と子育てを両立させながら、我流で練習に励んだ。 初めての大会は最下位。まだ小さかった慶太君は目を合わせてくれなかった。「それから、慶太にすごいって言わせたい一心で人の3倍やった。練習はうそをつかなかった」という。自転車を最も得意とし、国内トップとも言われている。重いギアで前のめりに走るのが小林流だ。
2008年のアイアンマン世界選手権に出場した時の小林恵さん=米国・ハワイ(小林さん提供)
ことし3月に投薬治療を終え、再び練習を本格化。酸素をしっかり取り込める体に戻り、日本人女性としては珍しいという7度目の世界最高峰に挑む。「体が軽く、今までにないくらいパフォーマンスがぐっと上がった。レースが楽しみ」と小林さん。今年は40歳の節目。筋力を維持しつつ、年齢を重ねた今の体に合った練習量に減らしている。それでも月に2000キロは自転車を走らせる。目標は、ここ何年も日本人が立っていないという表彰台。そして、現在高校3年の慶太君(17)に「かあちゃんすごいだろっ、と言いたい」と笑顔で話した。
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