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【社会】世界最高峰 92歳のテノール歌手 葛飾で弟子と共演2012年9月13日 11時08分
世界最高峰の舞台で歌声を披露してきたイタリア人テノール歌手のアンジェロ・ロフォレーゼさん(92)が敬老の日を翌日に控えた16日、東京都葛飾区のかつしかシンフォニーヒルズで日本の弟子たちと共演する。その一人で区内にある證願寺の住職、春日了さん(61)は「年齢的に最後の来日になるかも。多くの人に世界記録とも言える歌声を聴いてほしい」と呼びかける。 (村松権主麿) 来日を控えるアンジェロさんは「九十歳を超え、日本への長旅はきついが、昔からの弟子と共演できるのが楽しみ」と舞台を控えた心境を春日さんに電話で伝えたという。 春日さんは、先代住職の父に反発して寺を飛び出し、声楽を学ぶため三十歳を過ぎて渡欧。ミラノの電話帳でアンジェロさんの家を調べ、押し掛け入門した。週三回のレッスンを二年近く受けたが、父の急死で一九八七年に帰国、寺を継いだ。今も年に数回は現地でアンジェロさんのレッスンを受けている。昨年九月にミラノを訪れた際、「一緒に舞台に立たないか」と驚きの提案を受けた。 アンジェロさんは現役時代、指揮者カラヤンと共演したり、ミラノ・スカラ座や米メトロポリタン歌劇場など世界の舞台で主役を張った。名門・国立ミラノ音楽院の教授などの職を六十五歳ですべて退き、現在は週五日、自宅で若手を中心に指導している。 今回の公演「アンジェロと仲間たち」で、愛の歌をデュエットするソプラノ歌手の佐藤泰子さんは「年齢が分からないほど若々しく素晴らしい声。伝説になる」と語る。 来日は三回目。最初は六一年、イタリア歌劇団の一員として。再来日は三年前、ソプラノコンクールの審査員として。審査後、特別にプッチーニの「誰も寝てはならぬ」を独唱し、場を沸かせた。 佐藤さんのほか、ソプラノの西田真以さん、ピアノの伊賀あゆみさん、バイオリンの藤木聖子さんが出演、全十六曲を披露する。入場料三千円。かつしかシンフォニーヒルズ=電03(5670)2233=などで販売中。 (東京新聞) PR情報
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