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阪神・金本知憲外野手(44)が12日、兵庫・西宮市内で今季限りでの現役引退を表明した。2010年に右肩を痛めた影響で、思うようなプレーができなかったことが要因になった。今後の去就は未定。1991年のドラフト4位で広島入りし、02年オフにFA宣言して阪神に移籍。1492試合連続フルイニング出場の世界記録だけでなく、歴代7位の2532安打、同10位タイの474本塁打をマーク。03、05年のリーグ優勝に貢献した鉄人が、一つの時代に幕を下ろした。
21年間の苦楽は、鉄人と呼ばれた男の涙腺をも決壊させた。金本は会見の後半に涙を流し、何度も声を詰まらせた。「いろんな気持ちが混ざっている。でも、ホッとしたというのが、かなり占めています」。ゆっくりと、感慨深げに壮絶な野球人生を振り返った。
02年オフに広島から阪神へFA移籍し、03年、05年の優勝に貢献。「タイガースの歴史の中でも、一番強く、一番お客さんも入って、人気のある時にプレーさせてもらって、ずっと幸せな野球人生でした」と胸を張った。だが、2010年3月にアクシデントが襲った。右肩棘(きょく)上筋断裂の大けがをし、以後3年間は思うようなプレーができなくなった。
「この3年は、みじめというか、みっともなくて、かわいそうというか、こんな苦しい人生があるのか、という3年間でした」。今年4月で44歳になった。「やりたい、やめたい、やっぱりやりたい、の繰り返し」と、自問自答の日々だった。
今月2日、広島戦開始前の甲子園で、南信男球団社長(57)と向き合った。「今後を含めて進退を考えてみたらどうか」と言われ、結論のリミットを自ら12日に設定した。3年間、自身に数え切れないほど繰り返した問い。「自分に対する限界かな、という思いもある」と、10日の夜に答えを出した。
今季、チームは5位に低迷し、世代交代の必要性が叫ばれるようになった。「時代の流れ。若手に切り替わっていく中で、いつまでも、いい時のパフォーマンスが出せない自分がいるのも、肩身の狭い思いがありました。体がしんどい、という思いもあります」と明言。阪神の将来を考えての決断でもあった。会見後のヤクルト戦では、1点を追う9回1死一塁から代打で登場。右中間へ大飛球を放ったが、中堅の比屋根に好捕された。
チームの功労者だが、晩年はファンから厳しい声も上がった。「落ちぶれてからは、バッシングとかも多かったんですけど。それでも、こんな成績でも、一生懸命、励ましてくれたというか…。弱った時に支えてくれた人には、本当に感謝しています」。世界に誇れる鉄人が、静かにユニホームを脱ぐ。
◆金本 知憲(かねもと・ともあき)1968年4月3日、広島市生まれ。44歳。広陵高から東北福祉大を経て、91年ドラフト4位で広島入り。02年オフにFAで阪神移籍。03、05年の2度のリーグ優勝に貢献した。05年は打率3割2分7厘、40本塁打、125打点でMVPに輝いた。ベストナインには7度選出。180センチ、88キロ。右投左打。
(2012年9月13日06時05分 スポーツ報知)
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