ユーミン４０周年ベスト盤　１１・２０発売　荒井由実名義も

　歌手の松任谷由実（５８）がデビュー４０周年を記念したベストアルバム「日本の恋と、ユーミンと。」を１１月２０日に発売することになった。過去にもバラード集などのベストアルバムを発売しているが今回は初めて、荒井由実時代から現在までの作品を織り交ぜた、究極のベスト作品になる。

　選曲はスタッフの意見などをもとに、「ひこうき雲」「中央フリーウェイ」「リフレインが叫んでる」など厳選の４５曲を収録。また、スペシャルトラックとして、英国のバンド、プロコル・ハルムの名曲「青い影」のカバーバージョンも収録する。全４６曲を３枚のＣＤに収める。

　１１月２０日は、１９７３年にユーミンが「荒井由実」として初のアルバム「ひこうき雲」を発売した日。ロンドンでのレコーディングから帰国したばかりのユーミンは「収める４５曲は、スタッフの皆さんが最もまばゆく感じてくれた４５曲です。私の方から見れば全ての曲が等しく光っています。私には選べなかった。だからこそ聴いてほしいとも思います。そして『青い影』を収録することで、はじめてこのベストアルバムは私の軌跡と言えるアルバムになったのかもしれません」と話している。

　スペシャルトラックとして収録する「青い影」は、ユーミンが１３歳の時に出会った作品。この曲に魅せられたことが作曲の道に入るきっかけになった、ユーミンの原点ともいえる作品だ。

　今年２月の新潟・苗場でのライブで同曲を初めてファンの前で披露。「ぜひＣＤに」との声が相次いだことからレコーディングを決めた。ロンドンでのレコーディングにあたっては、オリジナルを歌うプロコル・ハルムに、レコーディングへの参加を打診。日本の“クイーン”からのラブコールに５人のメンバーが快諾し、バックバンドとして豪華なコラボサウンドが実現した。１１、１２月には同グループが来日してのジョイントコンサートも決まった。

　◆プロコル・ハルム　英国のロックバンド。１９６７年のデビュー曲「青い影」が世界的な大ヒットとなった。クラシックやブルースを取り入れた独特のサウンドで人気を呼んだ。１９７７年に解散したが、９１年に再結成。現在のメンバーは、デビュー当時からのゲイリー・ブルッカー（６７）ら５人。２００３年に来日公演を行った。